【ゲラゲラコンテスト用だった用】漫才・夢
ゲラゲラコンテスト用に書いてお蔵入りしたネタです。
せっかくなのでこちらに第二弾。
二人
「どーもー!」
ツッコミ
「コンビのイケてるほうでーす」
ボケ
「コンビのイケてないほうでーす」
ツッコミ
「なあ、ちょっと相談があるんだけど」
ボケ
「なに?」
ツッコミ
「笑わないで聞いてくれるか?」
ボケ
「時と場合によるな」
ツッコミ
「時と場合によるかー」
ボケ
「ぷす」
ツッコミ
「笑った!? 今、笑った!?」
ボケ
「笑ってない、笑ってない」
ツッコミ
「ほんとに?」
ボケ
「ほんとほんと」
ツッコミ
「めっちゃ笑ってたっぽいんだけど……」
ボケ
「真面目なお前の相談を笑うもんか」
ツッコミ
「そっか、やっぱ持つべきものは相方だな。聞いてくれよ。オレさ、夢があるんだ」
ボケ
「ぷす」
ツッコミ
「笑っただろ!? 今、絶対笑っただろ!?」
ボケ
「笑ってない、笑ってない」
ツッコミ
「ぷすって、完全に笑ってるじゃんか!」
ボケ
「笑ってないって。誓ってもいい。で? 夢がなんだって?」
ツッコミ
「そうそう、夢があってな。オレ、ロックンローラーになりたいんだ」
ボケ
「ぷぷぷぷす」
ツッコミ
「笑ってるだろ!? それ、絶対笑ってるだろ!?」
ボケ
「笑ってない、笑ってない。笑ってるように見えるだけ」
ツッコミ
「ほんとか?」
ボケ
「ほんとほんと」
ツッコミ
「………」
ボケ
「……ぷす」
ツッコミ
「笑ったよな!? いま、絶対笑ったよな!?」
ボケ
「笑ってない。ちょっと口から面白い空気が込み上げて来て……」
ツッコミ
「それを笑ってるって言うんだよ! ああー、やっぱ相談しなきゃよかったー」
ボケ
「まあまあ、いいじゃないか。ロックンローラーになりたいんだろ? オレは全力で応援するぜ」
ツッコミ
「ほんとか?」
ボケ
「ああ、ほんとだ。……ぷす」
ツッコミ
「その『ぷす』が余計なんだよ!」
ボケ
「大丈夫、お前はなれるよ。ロックンローラーに」
ツッコミ
「そ、そうかな」
ボケ
「だっていつもお前、オレに聴かせてくれるじゃないか。面白い曲を」
ツッコミ
「面白いって何!?」
ボケ
「あ、間違えた。笑える曲」
ツッコミ
「笑える曲でもねーよ!」
ボケ
「お前の歌を聞いてるとな、心の底から湧き上がって来るんだよ。何かが」
ツッコミ
「笑いだろ!? それ、笑いだろ!?」
ボケ
「違う違う! 空気だよ、空気! 腹の底から空気!」
ツッコミ
「それを笑いっていうんだよ! あー、やっぱお前になんて相談するんじゃなかったー」
ボケ
「だから大丈夫だって。お前ならなれるさ、ロックンローラーに」
ツッコミ
「本当にそう思うか?」
ボケ
「ああ、思う。オレが保証する」
ツッコミ
「そっか。なら、ちょっと前向きに頑張ってみようかな」
ボケ
「おお、応援するぜ!」
ツッコミ
「おお! 応援しててくれ!」
ボケ
「目指せM-1グランプリ!」
ツッコミ
「それ、漫才!」