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【ゲラゲラコンテスト用だった用】漫才・老人

ゲラゲラコンテスト用で書いた作品でしたが、お蔵入りしたネタです。

せっかくなのでこちらに。

二人

「どーもー!」


ボケ

「ねえねえ、ちょっと聞いてよー」


ツッコミ

「なになに」


ボケ

「さっきそこで重い荷物持ってるおばあちゃんに出くわしてさ」


ツッコミ

「おお、あるあるだねー!」


ボケ

「ヒーコラヒーコラ言いながら交差点渡ってたんだわ」


ツッコミ

「交差点は危険だからねー。もしかして持ってあげたの?」


ボケ

「ううん、耳元でずーっと『頑張れ、頑張れ』ってささやいてあげてた」


ツッコミ

「持てよ! 持ってあげろよ!」


ボケ

「だって、ひったくりだと思われそうじゃん。やだよ、そんな人種に思われたら」


ツッコミ

「重そうな荷物持ってるおばあちゃんの耳元でささやくだけのお前の行動も性質(たち)悪いわ!」


ボケ

「でもおばあちゃん、渡り終わった後にフーフー言いながら『すまないねえ』ってお礼言ってたぞ」


ツッコミ

「すっげーいいおばあちゃんだな!」


ボケ

「でさ、お礼に飴くれた」


ツッコミ

「めっちゃ優しいおばあちゃんだな! お前何もしてないのにな!」


ボケ

「バカいえ。ささやくほうだってけっこう体力使うんだぞ」


ツッコミ

「お前の体力、ミジンコ並みだな!」


ボケ

「でもさ、ああいうおばあちゃんを見てて、オレ、思ったんだよね」


ツッコミ

「何を?」


ボケ

「今の若者はお年寄りをもっと大事にしないとねって」


ツッコミ

「その言葉、そっくりそのままお前に返すわ!」


ボケ

「例えば電車でさ、杖をついてプルプル震えてやっとこさ立ってるおじいちゃんに誰も席を譲らない時ってあるじゃない」


ツッコミ

「いやごめん、オレ、そんな悲惨な現場、見たことないわ」


ボケ

「そういうの見てて、オレ思うんだよね。誰か席譲ってやれよーって。席に座りながら」


ツッコミ

「お前が譲れよ!」


ボケ

「いやー、オレだって家から駅まで5分の距離歩いてきてるんだぜ? いたわって欲しいよ」


ツッコミ

「お前、自分に甘すぎだな!」


ボケ

「でさ、そういう時に限っておじいちゃんがオレの前に来るんだよねー」


ツッコミ

「お前が譲ればいいだけの話じゃないか」


ボケ

「嫌だよ。せっかく座った席なのに。誰が譲ってやるもんか」


ツッコミ

「お前の器の小ささがよくわかる答えだな!」


ボケ

「だからオレ、いつも誰かに電話して気づかないフリしてるんだ」


ツッコミ

「いろいろサイテーだな! 車内でのケータイ電話のご使用はご遠慮くださいって言葉、知ってるか?」


ボケ

「でもさ、この前ついに席譲っちゃったんだよ」


ツッコミ

「お。ようやくお年寄りをいたわるってことを学んだのか」


ボケ

「いやー、目の前に立ってたのがめっちゃグラマーな美人でさー」


ツッコミ

「老人じゃねえのかよ!」


ボケ

「真上からなら、胸の谷間がよく見えそうな気がして……」


ツッコミ

「しかもサイテーな発想だな!」


ボケ

「それ以来、オレ、電車に乗る時は立って乗るようにしてるんだ」


ツッコミ

「お前、もう電車乗るな!」


ボケ

「でも、世の中のおじいちゃんおばあちゃんだって大概だぞ?」


ツッコミ

「なにが?」


ボケ

「この前、オレが重い荷物運んでたら、おばあちゃんが『大変だねえ』って言ってそのまま素通りしていきやがったんだ」


ツッコミ

「おばあちゃんに荷物の運搬手伝わそうとすな!」


ボケ

「マジで殺意抱いたね。ちょっとくらい荷物持ってくれてもいいと思わない?」


ツッコミ

「その言葉、数十分前のお前に言ってやりたいわ! もういいよ!」


二人

「どうもありがとうございましたー」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最新話まで拝読しました。 クスッと笑えるお話が面白くて一気読みしちゃいました。 テンポもあり、1話当たりの長さもちょうど良くて、読みやすかったです。
[一言] 爆笑だった (´・ω・`)ww ……でも、ひったくりと間違えられること多いですよねww 次から、私も耳元応援しようかしら? (゜∀゜:)
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