レンタルDVD店
約1年ぶりの更新です(汗)
一人の男がレンタル屋にやってきた。
男
「これ、レンタルしたいんですけど」
店員
「かしこまりました。会員カードはお持ちですか?」
男
「これでいいですか?」
店員
「はい、えーと、森永町の風間様ですね」
男
「あ、はい。っていうか、声に出す必要あります?」
店員
「森永町の風間様、DVDレンタルでーす! あざーっす!」
男
「いや、だから、それ、必要あります!? ていうか、プライバシー侵害じゃない?」
店員
「えーと、レンタル作品は…『デイ・ハード』。かっこいーっすね!」
男
「あ、ども」
店員
「この脇役がいい味出してんすよね!」
男
「いや、あの、まだ見てないんで…」
店員
「あ、すいません。うっかりしてました」
男
「あ、いえ、別にいいっすけど」
店員
「この主人公、最後死んじゃうんですよね、ほんと泣けますよ」
男
「うおおいっ!! 言うんじゃないよ!!」
店員
「あ、すいません、まだ見てないんでしたっけ? うっかりうっかり」
男
「うっかりうっかりじゃないよ!」
店員
「どうします? 借ります?」
男
「借りないよ! 興ざめだよ!」
店員
「ええ~、いい作品なのに。もったいない。最後に味方だと思ってた相棒が裏切るシーンはまさに驚愕ですよ」
男
「だから、詳しく言うなっつってんだろ! 今のオレはお前に驚愕してるよ!」
店員
「そうですか。それは申し訳ありませんでした。じゃあ、お詫びのしるしにこれをおすすめします。『エイリアンVSおネエ』」
男
「タイトルからして見る気がしないんですけど…」
店員
「最後、エイリアンとおネエのカップルが誕生する意外なラストなんすよ。衝撃でしょ?」
男
「店員が結末をしゃべっちゃうほうが衝撃だよ!」
店員
「いい映画なのになぁ。じゃあ、この泣ける『ワンちゃん大冒険』は?」
男
「いや、いいです」
店員
「泣けるってうたっときながら、全然泣けなかったっすけどね」
男
「そんなのすすめるなよ!」
店員
「アニメとか見ます?」
男
「どんだけすすめたいんだよ! 見ないよ!」
店員
「これ、すっげーアニメっすよ。なんていうか、もう、ハンパないっすよ」
男
「いえ、いいです。もう、借りませんから」
店員
「いやいやいや、ちょっと待ってください。もうちょっと紹介させてください。あらすじを」
男
「あらすじなんかいいよ、借りないよ!」
店員
「199X年、人類は核の炎に包まれた──」
男
「だから借りねえって言ってんだろ! ていうか、YOUはSHOCKだろ、それ!」
店員
「は? 私はいたって冷静ですが?」
男
「あんたじゃないよ、曲だよ、曲! オープニング! ていうか、これでもまだ冷静なYOUがMEはほんとにSHOCKだよ!」
店員
「ルー大柴かよ」
男
「お前がツッコむなよ!!」
こんなやりとりが映画ばりに2時間も続いたそうな。
お付き合いありがとうございました。
(たぶん)つづきます!!