プロローグ
初めまして!よるです!初めての小説投稿にして、初めての連載となるので暖かい目で見てくださいm(*_ _)m
誤字や設定に違和感があればコメントを下さるとありがたいです!では!
「僕の家が…… 燃えてる!!」
夜の街を炎が照らす。
消防車のサイレンでユノの叫びはかき消される。警察官が
「近寄らないでください!」
と警鐘を鳴らしているのが聞こえた。唖然としていたユノはすぐに正気に戻った。
「おばあちゃん!!」
ユノにとって今は、唯一の家族であり、いちばん大切な人の存在の安否を確認しなければならない。
家に向かって走り出すユノを警察官が必死に止める。
「僕の家族なんです!!」
必死の形相で叫ぶユノを警察官は通すまいと腕を掴んで止める。
それでもユノは警察官の制止を振り切り、消火活動をする消防士の脇を通り抜けて家に駆け込んだ。
ユノは、玄関に上がってすぐ、廊下に倒れているおばあちゃんを見つけた。
大丈夫、息がある。
火が燃え広がってさほど時間が経っていなかったのか、軽い火傷で済んでいる。
しかし、大量に煙を吸い込んでしまったのか、意識がない。
おばあちゃんはすぐに救急車で搬送された。
***
おばあちゃんは何とか一命を取り留めた。
でも未だに意識は戻らない。
お医者さん曰く、いつ様態が悪化するか分からない危険な状態にあるそうだ。
「……。」
火事の原因は『放火』。最近ニュースにもなっている放火魔による犯行と推測されている。犯人はまだ、捕まっていない。
“運が悪かった”で、片付けていいのだろうか。
もし、僕が実力のある冒険者で、いっぱいお金を稼いで、おばあちゃんと安全な場所で暮らせていたら。
ユノに両親はいない。正確にはユノは両親のことをほとんど知らない。
知っているのは両親が僕に”ユノ”と名付けたことだけ。
おばあちゃんと3年前に病気で死んだおじいちゃんが家の前に捨てられていたユノを拾ったのだ。
後に聞いた話だが、その時、唯一僕が発した言葉が
「ゆの」
だそうだ。
2人はユノを本当の孫のように可愛がった。
ある日、ユノは無意識に『スキル』を使った。
そのせいで、おじいちゃんが大切に育てていた盆栽を折ってしまった。
怒られる!と幼いユノは感じ、必死に縮こまっていたものだ。
しかし、おじいちゃんは怒るどころかユノが『スキル』を持っていることに喜んだ。
おじいちゃんはユノが『スキル』を持っていることを知ると。それ以来よくこう言った。
「強くなれ、ユノ」
ユノに彼女ができた時、弱っちいとみっともねえからな、と冗談めかしく言っては豪快に笑う。
ユノはおばあちゃんがよく読み聞かせてくれた『英雄の昔話』が大好きだった。
「うん! ぼく、『英雄さん』みたいに強くなって、綺麗な人をお嫁さんにするんだ!」
幼き日のユノが元気いっぱいに宣言したことが、ふと、脳裏をよぎる。
何が『英雄』だ。家族の1人も守れないで
ユノはおばあちゃんが横たわるベッドの横で唇を噛み締める。
“強くなりたい”
せめて、『守る』と決めた人が傷つかないように!
固く決意された意思が、ユノの『スキル』に変化を与える。
ユノの脳内に声が響く。
「『能力』を獲得しました」
『能力』:【|勇気の証《メメント オブ ブレイブ》⠀】
効果 逆境に経つと、勇気が湧いてくる。
衰弱状態を軽減する。
◼️◼️◼️◼️ 不明。
文章を書くって難しいですね〜(•ᴗ• ;)
拙いながらも一生懸命書いていくぞ〜