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みっともないとうはどういう意味だろうか

作者: さとう あか


  母はよく言う、みっともない格好をするなと。でも私はわからなかった。だから聞いてみたらそんなこともわからないのかと言われた。


 母はよく言う、あの人はみっともないと。でも私は分からなかった。だから聞いてみたらそんなこともわからないのかと言われた。


 だけど、年を重ねて母が言うみっともないという意味がわかってきた気がする。

  母はみっともないという言葉を常識がない、だらしないといった意味で使っていたのだと。そして、その言葉を他人を嘲笑う為に使っていた。


自分の子供に何度もあの人はこの人は常識がないね、だらしないね。と言っていたわけだ。どういう考えで言っていたのだろうか?と、思ってしまう。「あんな風になるなよ」といった反面教師のような意味で使っていたのだろうか。だとしたらそれは間違いだとしか言えなかった。私は母がみっともないと言う時が一番嫌いだったからだ。



幾分か年月を積み重ねてわかってきた。あの人はなにも考えていないと。ただ、自分の思ったことを子供に言い聞かせていただけなのだと。そこに私が考えていたような反面教師といった意味も何もなかったのだ。


「なあにこの人、みっともない」

 テレビを見て母はそういった。私は思わず聞いてしまった。


「どこがみっともないの?」


「なにいってるの?そんなこともわからないの?」



 この人の子供を何年もやっていて、前からわかっていたことではあるが私はようやく決心がついた。

 私はこの人のことが嫌いだと、この人のようになりたくはないと。そして距離をとって関わるべきではないと。


 私がこの人のことをみっともないと思う前に。

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