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暇神日記  作者: ジェリー
第4章
36/46

奇襲

恭平side


カイトに裏どりするよう頼んで後を追いかける。


ゴミや土のついた洗濯物が落ちている裏通りのようなところを走り抜け、干し肉泥棒を探す。



民家の中に隠れていないかとおもむろに勝手口を開こうとしたそのとき、



黒豹がその家の二階の窓から襲ってきた。

とっさに避けたものの右肩の僧帽筋から鎖骨の前の方にかけて鋭い爪で抉られた。



筋肉だからかなりすっぱりと切られた。

もしかして動脈切れたかも。


傷口を抑えてもぬるりとした血が溢れて出血が止まらない。

ジンジンと熱いが不思議と痛みはそれほどなく、むしろ冷静な気分だった。



アルージェかな?

しなやかな筋肉をもつその姿は黒豹そのものだけど爪が異様に大きい。鉤爪といっても差し支えないくらいだ。


そして、その黒光りした爪には俺の血がべったりと付着していた。

琥珀色の目を爛々と輝かせながらどうやって捕食しようかというようにこちらを見ている。



それとも主人の命令を待っているのか。



カイトに裏どりするよう頼んで後を追いかける。


ゴミや土のついた洗濯物が落ちている裏通りのようなところを走り抜け、干し肉泥棒を探す。



民家の中に隠れていないかとおもむろに勝手口を開こうとしたそのとき、



黒豹がその家の二階の窓から襲ってきた。

とっさに避けたものの右肩の僧帽筋から鎖骨の前の方にかけて鋭い爪で抉られた。



筋肉だからかなりすっぱりと切られた。

もしかして動脈切れたかも。


傷口を抑えてもぬるりとした血が溢れて出血が止まらない。

ジンジンと熱いが不思議と痛みはそれほどなく、むしろ冷静な気分だった。



アルージェかな?

しなやかな筋肉をもつその姿は黒豹そのものだけど爪が異様に大きい。鉤爪といっても差し支えないくらいだ。


そして、その黒光りした爪には俺の血がべったりと付着していた。

琥珀色の目を爛々と輝かせながらどうやって捕食しようかというようにこちらを見ている。



それとも主人の命令を待っているのか。


こういう時、両利きでよかったなと思う。

創造魔法でサバイバルナイフを創り出して、首に狙いを定める。



けれどもそれを察知したのか、飛び上がり押し倒された。

爪がさっきの傷に食い込み、激痛が走る。

血液が枯れた地面に染み込んでいく。


大きな前足で肩を押さえつけ、大口を開けたところから凶悪な牙が並んで見えた。


このままじゃ死ぬ。


脚で黒豹の腹を思いっきり蹴る。

フーッフーッと威嚇するような荒い息を吐きながら少し怯んだ隙を見て、口の中にナイフを刺した。



咥内から左腕を抜いたが、噛まれて唾液と血液でぐしょぐしょだ。


黒豹は首を振り、刺さったナイフを口から出そうと血を吐きながら去っていった。



あっ、やばい。目眩がする。

血が……たりなくなった、かな…


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