97話 サケが案外重い
「ほぉ〜!!中に入るのかぁ!!。ってえっ!?どうやって??ん〜??」
ハクリが頭を傾げて思案しているうちに、サケは身を乗り出すように真珠へと手をつけ、何かモゴモゴと唱えはじめた。
「んがっ!!」
サケを支えるのに左手だけなので、結局アピスが背中で支えるような格好になるしかなかった。ハクリはそれを見て一緒に支えてくれた。
なんでこんなときに、あの『鎧船』でレオグを蹴り飛ばした力が出ないのだろうと考えているうちに、神殿がミシミシと音をたてはじめた。
「なんだぁ??なんだぁ??」
「ほぉ〜!?また地震っ??」
左右に神殿が揺れたかと思うと、バキバキと音が変わっていく。アピスは、サケの脇から壁を見上げると、亀裂がどんどん広がっていく。
「これって!?んぁ〜…。どうするじゃ〜!!」
「魔人が来やがったか…。魚人達、いやあの亀の爺さんなら、もっと頑張れるかと思ってたがよ〜…。いやぁ!!近くでみるとまたでっけぇな!!」
「あらぁっ!!ゴーレムんよりおっきー!!」
ちょうど真珠あたりから上を亀裂が大きく開き魔人が顔を覗かせ、神殿をへし折ろうとしている。その亀裂がやがてアピス達の近くまで届き、足場も崩れはじめた。
「んおっ!!んおっ!!」
バランスをとろうと必死になるが、足場もろとも崩壊し、真珠と共にアピス達は落下する。
落下中、サケが真珠へと吸い込まれていく。
「アピちゃーん!!のぉぉ!!」
「またかぁ!!」
それぞれに悲鳴をあげ落下する中、アピスが真珠に触れると、そのまま吸い込まれてしまった。




