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84話 一本道

 洞窟の中は、迷宮の噂が本当にあるのか疑いたくなるほどの一本道だった。左へ右へ上へ下へと曲がる道のせいで、もうどの方向に入口があったのかわからない。

 その意味で迷宮なのか?とアピスは歩きながら首を傾げた。


 レオグは魚人族の二人を担いだまま黙々と先頭を歩いて行く。ハクリは魚人族に興味があるのか、ランタンの光を二人の顔のそばに当てて色んな角度から観察し続けている。


 「ほぉ…。ほぉ…。」


 「もっちーなにか気になるの??」


 「あっ!!えっ!!魚人さん口パクパクしててのぉ〜なんかカワユイのだっ。」


 「みんな聞いてくれや。」


 レオグが立ち止まり突然そう言った。


 「レオグ殿…。拙者も薄々考えてはいたでござるが…。」


 「あぁ…。こいつは呪術の類だな。」


 「ほぉ!!!…。ほぉ…。ほぉ??」


 ハクリがクネクネしている。


 「えっと…。なんか見つけたのかの??」


 「いや…。この洞窟は引き返しても出れねぇってことだ。」


 「「え〜っ!!」」


 「なんでじゃ!!なんでじゃ!!」


 「おかしぃだろぅ??一本道なのだからぁ!!もち。何処かで見落とした?」


 「間違いなく一本道だ。しかしよ…。これ見てみな?」


 レオグが足元を見ると、そこには布切れやなにかが染みた跡のようなものがあった。


 「これって…。」


 「この二人を手当した場所だ。」


 「えっとぉ〜…。どうすればいいんじゃ??」


 「そりゃ〜呪術の根源をぶっ叩きゃ〜いいのさ!!」


 「ほぉっ!!さすが〜レオグん!!」


 「根源のぉ〜…。ユキツグわかる〜?」


 「いや…。実際こういった術に入るのは初めてでござる。レオグ殿がわかるのでは??」


 「がはは!!わからねぇっ!!昔何度か経験したことはあるんだけどよ。みんな根源になる物がバラバラなんだよ。」


 根源になる物は、ほとんどなんでも根源になり得るという。


 そんな呪術についての話を聞いていたら、どっと疲れが出てしまいその場で座ってしまった。


 「ぶふぇ〜…。もしそれが岩だったら…。もう見つけられないじゃろぉ〜…。前にレオグはどうやって根源を見つけたんじゃ〜?」


 「ん〜それなんだがよ…。パーティーを組んでた魔法使いが呪術もかじっててよ…。」


 そういえば【ユミール】の村長も呪術が使えたし、なにか似ているのかと思案を初めてみた。

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