58話 巨大ゴーレム
ゴーレムは、右腕をゆっくりと上げると重力に任せて右手を2人目掛けて振り下ろした。
「ぎょぇーっ!!」
振り上げがゆっくりなので、2人は左右に別れて避けていたのだが、地面に叩きつけた風圧や岩の破片が飛んできて危なかった。
それに直撃はまず間違いなく、ぺちゃんこになるだろう。ゆっくりとまた右手が持ち上がるとそこには手形がついていた。
「もっちー!!もうレオグの言ってたとおり気合いじゃ!!気合い!!…。ふぅ…。」
「ほぉ!!気合い!!…。ほぉ…。」
2人は、集中して『氣』を溜めはじめる。ゴーレムはどちらを狙うか考えていたようだが、やがて両腕を開き2人に同時に振り下ろした。
2人は、まっすぐにゴーレムへ向けて走り攻撃を回避する。風圧が背中を押し、若干浮いた感じがしたがそのままハンマーで両足を叩いた。
「んぉおおりゃっ!!」
2人がほぼ同時にゴーレムの両足を砕く。その感触は最初のゴーレムと差ほど変わりなかった。
足を失ったゴーレムは、自然と両手を地面について立っていた。
「おぉ…。立ってるじゃ。」
「がんばれゴーレムん!」
「いやいや…もっちー!!腕を登って頭を叩くじゃ!!」
「ほぉっ!」
2人は、ゴーレムの手に飛び乗り頭を目指して登って行く。
「行くよ〜!!せーのじゃっ!!」
「ほぉぉぉああ!!」
2人のハンマーは頭を両サイドから挟み込み、はじけ飛んだ。足と頭を失ったゴーレムはそのまま動かないようだ。
「これ…。胴体も砕いた方がいいかの?」
「ん〜。また復活するかものぉ!!また大きくなるのかのぉ!?ゴーレムん!」
「こんなの固くなったら、どうやって倒すんじゃ…。」
「ほぉ…。もっと強い『氣』でぶっ叩くしかないのかの??」
そうこう話している内に別のところから、ガリガリと音が聞こえてくる。
「はじまったじゃ!?」
「ほぉ…。まだ体も両腕もあるのにー!」
「もっちー!あれ!」
「光ってるー!!」
ゴーレムの目と思っていた赤い玉が地面の上で光っている。あれが本体なのだろうか。ガリガリと音をたて終えるとそのゴーレムの色が鋼に変わっていた。
「ほぉ…。ちっさくなったの。」
「最初のと同じくらい??」
鋼色になったゴーレムは、頭があり赤い目でこちらを見上げている。そして歩き出したのだが、幾分か早くなっていた。最初のゴーレムの3倍ほど早いのだが、2人が走れば余裕で逃げれるスピードだ。
「ゴーレムん。登ってくるのかの??」
「ん〜…。こっち見てるしのぉ…。あの赤い玉を壊さなきゃ駄目ぽい気がするの!」
「もちも。そんな気がする!!どうやって壊す??ぶっ叩いても砕け散るだけで、赤い玉見失いそうだけども…。」
考えているうちに、鋼色のゴーレムは登りはじめていた。




