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46話 ハクリの父探し

 セレンを見送ると、なんだか寂しくなった。アピスは、ハクリと共に学院を出ることにした。


 「宿を探さないとだの〜。ゴールド足りるといいんじゃが…。」


 「ほぉ…。いざとなれば野宿すればいい!!」


 「まぁそうじゃの〜!!」


 「じゃ〜早速もっちーの父さん探してみるかの!ユミールの人達も探したいしの!」


 「ほぉ!でも何処へゆく?ここ。ひろーいよ??」


 「もっちーの父さんは鍛冶屋なのだろう?」


 「うんっ!それなりの鍛冶屋だよ!」


 「それなりのって…。まぁいいじゃ!鍛冶屋ならば鍛冶屋に行きそうじゃろう?広場に武器とか防具を売ってたお店あったじゃろ?行ってみよじゃ!」


 「ほぉ!!名案!」


 2人は、一度広場へ戻り武器、防具屋を訪ねて見ることにした。人の流れは相変わらずで、ユミールの人を探しながら歩いていると。


 「ほぉぉぉおおおおおお!!!」


 「んあっ!どうしたじゃもっちー!!」


 「アピちゃん!ピピオカ団子が売っている!」


 「宿よりもご飯かの??」


 「モッチモチ!モッチモチ!」


 「あはは!シルバー3枚で足りるかわからぬけど…。行ってみよー!」


 2人は、ピピオカ団子の店に寄り道をした。アピスの食べていたものよりも大きく、1つ食べればお腹いっぱいになりそうなほどだ。店の人へいくらか?と尋ねると、3ブロンズだという。


 「ブロンズ?これで買えるじゃ?」


 シルバーを1枚渡すと。いくつ欲しいのかと聞かれたので2つと答えた。団子が2つとブロンズが4枚になって返ってきた。


 「毎度ありー!」


 「か、買えたじゃ…。」


 「ほぉ…。アピちゃんゴールド知らないのか!」


 「ずっと村にいたしの、ゴールドなんて触ったこともなかったじゃ…。それよりも!食べよ?」


 2人は大きいピピオカ団子を食べてビックリした。中には甘いジャムが入っていたのだ。ハクリは絶叫したあと、顔が溶けそうなほどユルんでいた。それを見たアピスはお腹を抱えて笑うのだった。

 食べ歩きながら、段々と夜へと近づき外灯が光初める。外灯の色が一色ではなく、赤や黄色、青や白、色取りに光って都市を照らし初めた。

 まだお店は開いているが、所々で店は終わり、逆に開く店もあるようで。アピスは目を丸くして見ていた。


 「アピちゃん!あそこ!」


 「おー!行ってみよう!」


 目当ての武器、防具屋を見つけ扉をノックしてみるが、反応はない。


 「いやアピちゃん。普通に入ってよいのだ。」


 「むお!」


 アピスは、恥ずかしくなりそっと扉を開けるのだった。開けた瞬間、カランカランと金属の音がなり、奥から大きな声が聞こえてきた。


 「いらっしゃーいっ!!もうすぐ店じまいだけどよっ!ゆっくり見てってくれやー!」


 中には、剣や杖、盾や鎧はもちろん、見たことない形をした武器や色の着いたものまであった。2人で商品を眺めていると、ハクリは店の人へと声をかけた。


 「あのー!!すみません!!」


 「おう!ちょっとまってくれやー!」


 奥の部屋から姿を見せたのは、獅子のような髪の毛と髭をはやした大柄なオジサンだった。


 「んお〜やっぱ都市はなんでも大っきいの〜。」


 「おや…。小さいお客さんだな!!どうしたよ?なにか欲しいものでもあったか?」


 「もち。パパを探している!鍛冶屋なのだ!」


 「ん?鍛冶屋?じょおちゃんの親父さんは鍛冶屋なのかい??名前はなんて言うんだ?」


 「もちパパは、『ダーテ』っていう!!」


 「…。おいおい…。なんだって??」


獅子のような鍛冶屋のおじさんは、顔色が変わってしまった。

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