24話 作戦会議
「20匹のぉ…。森に入ってぐるっと回って遺跡後に入るのはどうじゃ??」
「『ゴブリン』がにゃ…。森とこっちを出入りしているのが見えたにゃ…。」
「ほぉ…。『ゴブさん』の家があるのかも?」
3対20。もしくは、もっといるかも知れない魔獣をどうするか、3人のヒソヒソ話は進む。
「仮に森に入ってにゃ、『ゴブリン』に出食わしたら一匹で済む気がしないにゃ…。『ゴブリンの巣』が近くにあるなら尚更にゃ。それと、戦いににゃったら、モチとアピにゃんは剣。ワタシの得意な魔法は木が邪魔で役に立たないにゃ…。」
「ほぉ…。もち剣そんなに長くないけど。木に引っかかったらヤヴァイのぉ…。」
「ふむぅ…。夜まで待つ作戦はどうじゃ??」
「にゃ〜…。『ゴブリン』には夜働くやつもいるようにゃ。」
「暗いとこで戦うのはのぉ…。見づらいのぉ…。」
戦わず回避する方法を考えるが、いざ遭遇してしまった時の状況がどれも悪すぎる。その時ハクリが、提案をした。
「もち。が突っ込んで。『ゴブさん』を引きつけるから、2人は遺跡後へ向かって走るのはどう??」
「やじゃっ。」
アピスは、即答した。
やがてどうせ戦うのなら明るく、こちらが先手を打てる今が1番有利だと結論が出た。『ゴブリン』も宴会?のようなことをしているのだし、混乱を起こせれば3人で一気に遺跡後の入口まで抜けられる可能性が高い。
「まずにゃ、ワタシが『ファイヤーアロー』を『ゴブリン』達に向けて出来るだけ沢山打つにゃ。そしたら3人でまとまって、突っ切るにゃ。」
「それしかないのぉ…。」
アピスは、母のくれたブローチをギュッと握った。