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18話 村長スピーチ

家を出て学校へ向かうと、『氣』の練習を頑張ったことを後悔した。


 「足がパンパンじゃよ…。」


 「ほぉ!頑張っていたからのぉ!」

 

 既に足が棒のように感じる。歩き方がなんだか真っ直ぐじゃない。『これから魔法都市へ向かうというのに、やばくないかの…これ…。』


 「もちも、初めのころやばかったのぉ…。もう立てなくなるまでポーズやって、頑張ったのに!あの鬼先生め!まるで生まれたての子鹿だっ!って!もち。散々笑われたのぉ〜!」


 ハクリ(もち)は、再現しようとして両手足をつきプルプルして見せた。


 「もっち〜…。す、すまぬ!ぬぬぁはははは!」


 「ぁぁぁあ!アピちゃんまで!ひどいのぉ…。」


 ハクリは、地べたへ倒れて見せている。足も痛いが、お腹も笑い過ぎて痛くなるのだった。


 「2人とも、遊んでないで行くわよ??ハクリちゃんも!ほらっ起きて?」


 学校へ辿り着くと皆広場に集まっているようだ。広場を見渡すとダンケが目に入った、なにやら両親に向かって身振り手振りを大きくしながら、なにか講義をしているようだ。

 セレンは、まだ来ていないようだ。村の避難民は、大体が座っていて表情が暗い。泣いてる子供ちらほらいる。


 村長が広場の中央にある台の上へと登って、集まった村人達に向けて話しを初めた。


 「えー、みなのしゅう。ゲフンッ…。村に危機が迫っておるじゃ…。そこで皆には魔法都市へ避難をしてもらう。ワシのいの、いのち!ゲフンッ。いの!いのち!ゲフンッゲフンッ。」


 『村長…。死んじゃうかものぉ…。』


 「はぁ〜…。とにかく。村はワシの命に変えても守る!皆の衆。苦労をかけるが、げ…。ん?」


 そこにローブを纏い杖を持ったセレンが、どこからともなく現れ、村長の側で立っていた。セレンは肩で、息をしていて。呼吸を整えているようだ。


 「みっ…。ハァハァ…。みんなっ!ハァハァ…。んぐっ…。はやくっ。はやくニゲルにゃぁぁあぁあぁあああああっっっ!!!!」


 「!?!?!?」


 セレンの叫びと共に村人達が一斉に立ち上がりガヤガヤと混乱し始めた。村のチカラある魔法使い達が、中央の台へと飛び乗って周りの村人に指示を出し初めている。

 母もその中に居たが、すぐにセレンを抱えて戻ってきた。


 「セレンちゃんっ。お父さんと、お母は?」


 「父さま、母さまは。村の入り口側から来た魔獣と戦ってるにゃ!もう北側の森の中も危ないだろうって父さまが言ってたにゃ!!」


 「まさかこんなに早いとは思わなかったわ。アピス…。ハクリちゃんも、またね?」


 母は、2人を抱きしめてそう言った。


 

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