表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/104

17話 武器を決める

 アピスは、大剣を手にとってみる。父が使っているという大剣。しかし、重すぎて壁から下ろすことすらできなかった。

 

 『これ父も使ってるんだし、強そうだからいいと思ったのにのぉ…。』


 どうにも子供に扱えるサイズではなかった。改めて考える。あのクマ『レッドベアド』との戦いを思い返して。軽くて長いものがいいと思った。

 剣を眺めていると、1つだけ異様に細い剣があった。鞘に入っていると杖の様に見える剣。

 壁から下ろして、鞘から抜いてみると、剣とは違った。先が尖っている。振ってみると軽いし、良さそうだ。


 「アピスー!決まったー??」


 「母ー!決まったじゃー!!」


アピスはその剣を持っていくと、ハクリがバッグに食料をガシガシ詰め込んでいた。


 「アピ…ん?アピス、杖を選ばなかったのね。しかもその剣を選ぶなんて。」


 「わし、もっちーに剣を教えて貰っておるし、なにより魔法飛ばせないからの…。」ガクッ。


 「あはは!まぁ…。それもそうね!その剣は昔の冒険仲間の『シャムナ』が使っていたレイピアよ?彼女も元気かなぁ。大切に使ってあげてね?」


 「シャムナ…。レイピアってなんじゃ?」


 「ほぉ!レイピアは突っつく剣だのぉ〜!!ブスッと!!」


 「それで尖ってるだけなのかぁ!!」


 アピスは、レイピアを鞘にしまうとローブの紐へと結び付けた。バッグはあまり大きいものではない、食料が3日分くらいとブドウのジュース入りの水袋と回復薬入り水袋が2つずつバッグの脇に紐で結ばれていた。


 「さぁ!できたわ。まず学校へ向かいましょう。2人ともそれぞれバッグを背負ってね?あ〜いけないっ!ランタンも忘れないよにね〜!」


 「うぬっ。」「もち。」


 もちって返事なの??アピスは笑いながらハクリをみるが、ハクリはキョトンとしている。しかし、玄関へ向かうにつれ、すぐに不安が蘇ってしまいアピスは言った。


 「母、絶対に死んじゃやだぞ??絶対じゃぞ??」


 「まかせなさいっ!えっへん!」


 母は明るくアピスに返事をして、玄関の扉を開けるのだった。






 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ