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人が如く

作者: 葉樹

人生というのは色々なものを諦めていく事なのだろう。 夢、目標、好きな人、理想の自分、そして…生きる事さえも…。

子供の頃どんな人間だって少なからず夢を抱くものだろう。野球選手とか宇宙飛行士とか、はてには漫画の主人公とか。

そしてそれは成長して色々なものを吸収すればするほど非現実的なものだと理解できるようになってしまう。残酷な事に自分が努力すればするほどにね。

そして人は新たな夢を持ちはじめる。いや…そのころにはそれは夢というものではなく目標といった方がいいかもしれない。非現実的で漠然としたものではなく無意識に認識した『自分』という固体の能力にもとづき努力により達成できると計算されたものに。

好きな人だってそうだ。

初恋を実らせる事ができる人はいったいこの世にどのくらいいるのだろう。

おそらく初恋っていうのは自分の真相心理の中でホントに理想の人なんだと思う。

今まで人を好きになることを知らなかったわけだからね。だけどいつの間にかこの人に恋してるではなく、誰かに恋したい、恋人が欲しい…そんな風な感情が生まれてくる。そんな気持ちで手にいれた関係などほんとに恋と呼べるのか…。自分に釣り合うのはこのくらいかと無意識に思い込み、好きだと錯覚してしまう。そんな気がする。

なぜ…諦め続けなければならない?夢を叶え欲しい物を手に入れている人間だっているじゃないか?でも大部分の人はそれの大半を諦め続けなければならない。どんなに…どんなに欲しても…。純粋に思えば思うほどそれは遠ざかっていく…。

でも諦める事を繰り返す事で人は人らしくなっていく。悲しい事だけどね。辛い事を経験して人は強くなる。そんな気がする。

そして人生を終える前にたった一つでも…。それで手に入れたものが偽りの幸せや夢だったとしても、それを手に入れられた人は幸せだと思う。色んなものを諦め続け、それでもなお欲する事を諦めなかったんだから。

結局それは人として形成されたって事なんだろう。諦めなければいけないという『理性』、手にいれたいという『欲望』。そのふたつの感情を揺らしながら生きる生物。『人間』。

『人が如く生きる』それになんの意味があるのかはわからないけど、生きる事を諦める前に心の底から何かを欲し掴む努力ができたら…。僕も少しは人間らしくなれるのかな?

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― 新着の感想 ―
[一言] 人が如く生きる……。 深い命題ですね。 哲学的な観点からの手法も、よくあるベタですけど、悪くは無いと思います。 ただ、テーマは充分に文学的ですけど、小説ではないと感じました。 ある人物…
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