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AIさんに異世界転生物語を書いてもらいました  作者: たかさば


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8/9

安定というスキルに全振りした俺はコミュニティスキルがゼロだったせいで何一つ人の頼みを断り切れず…スローライフに突入…で、できない!

「異世界転生するにあたって、何を望みますか?」


 女神の問いに、俺——佐伯ユウマは即答した。


「安定。」



 事故死した俺は、人生に疲れていた。

 人間関係、将来の不安、SNSの地獄。

 だからこそ、異世界では“安定”だけを求めた。


「わかりました。スキル『安定』を最大強化して転生させます」


 そして俺は、異世界リフレアに転生した。



 スキル『安定』はすごかった。


 ・気候に左右されない体温調整

 ・食料が腐らない

 ・住居が自然に整う

 ・魔物に襲われない


「これだよ……俺の求めてた生活……」


 だが、問題はすぐに発覚した。

 俺は“コミュニティスキル”を一切取っていなかった。


 つまり——


 ・人付き合いができない

 ・頼み事を断れない

 ・話しかけられるとフリーズする



 村人A「ユウマさん、井戸の掃除お願いできます?」

 俺「……はい」


 村人B「ユウマさん、子供の面倒見てくれません?」

 俺「……はい」


 村人C「ユウマさん、魔物退治、行ってくれます?」

 俺「……はい」


 俺の“安定スローライフ”は、始まる前に崩壊した。




 俺は、村の“何でも屋”になっていた。


 断れないせいで、毎日が依頼の嵐だ。


 ・朝:畑の手伝い

 ・昼:魔物退治

 ・夕方:子供の遊び相手

 ・夜:老人の話し相手


「……俺、いつ休めばいいの?」


 スキル『安定』のせいで、どんな仕事も“安定して”こなせてしまう。

 結果、村人たちは俺を“万能の救世主”扱いするようになった。


「ユウマさんがいれば、村は安泰だ!」

「ユウマさん、神の使いかも!」


 違う!

 俺はただ…、静かに暮らしたいだけなんだ!



 ある日、村長から言われた。


「ユウマさん、村の代表になってくれませんか?」


「……はい」


 ——こうして俺は、村の代表になった。


 ……スローライフ?

 どこいった!?




 村の代表になった俺は、運営に追われる日々を送るようになった。


 会議、交渉、視察、書類整理。

 断れないせいで、全部引き受けてしまう。


「……俺、異世界で社畜になってない?」



 そんなある日、隣国からの使者が来た。


「ユウマ殿、我が国の内政顧問になっていただきたい」

「……はい」



 気づけば、国政にまで関わるようになっていた。


 スキル『安定』は、国の魔力流通を整え、経済を安定させ、外交まで円滑にしてしまうのだ。



「ユウマ様、神の再来!」

「ユウマ様、世界を救う者!」


 俺は叫んだ。


「違う!俺はただ、安定したかっただけなんだ!!!」


 声は、誰にも届かなかった。

 気付けば俺は、世界の“安定装置”として崇められていた。




 げっそりしながらも安定に仕事をこなしていたある日、女神が再び現れた。


「ユウマさん、どうですか?安定してますか?」

「してるけど、違う。俺が欲しかったのは“孤独でも安定した穏やかな日々”だったんだ!こんな、こんな安定した毎日ハードモード、望んでなんかなかった!!」


 女神が微笑んだ。


「では、スキル『断る力』を授けましょう」


 俺は思わず、涙をちょちょぎらせて叫んだ。


「それ、最初にくれよ!!!」



 スキル『断る力』を得た俺は、村長に言った。


「代表、辞めます」


 使者に言った。


「顧問、断ります」


 村人に言った。


「今日は休みます」



 俺は、森の奥に小さな家を建てた。


 誰にも邪魔されず、誰にも頼まれず、ただ静かに暮らす日々が始まった。



「これだよ……俺のスローライフ……」



 ——これは、“安定”を求めた男が、“断る力”を得てようやく手に入れた、真のスローライフの物語。



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