表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今世は幸せでありますように!  作者: ゆる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/126

Stage10-4 さーたー対まくとぅ


「焔の蝶ッ!(フレイム・バタフライ)」

「ウォーターボールッ!」

炎を纏った蝶は、水によって鎮火されると同時に灰となっていた。

互いに一瞬の隙も与えない攻防を繰り返していた。

しかし、まくとぅに余裕がある事は表情を見れば分かる。さーたーは必死に対抗している様子だ。やはりレベル差は、テクニックだけでは埋められないという事なのだろうか。

「手の内はできるだけ明かさないつもりだったけど、こんなにしぶといんじゃ仕方ない。」

まくとぅは肩幅程に手を広げると、両手から凍える風が吹き始めた。次第にそれは強くなり、俺達にまで当たる程の強さになっていた。そして、まくとぅの手の間に魔法陣が描かれた。魔法陣からは得体の知れない何かが姿を現そうとしていた。

「…何だあれは。」

「…まくとぅ…こんなのまで…」


魔法陣からは徐々に黒い頭が見え始めていた。胴体こそ細くて小さめではあるが、鋭く太い牙を持っていた。尻の先端には鋭い針も持っており、全体は細かい毛で覆われている。


「世界最恐の蟻、いでよパラポネラ!」

魔法陣から勢いよく飛び出した蟻は、針を向けてこちらへと襲い掛かってきた。

「さーたー来るぞっ!」

しかし、さーたーからの返事は無かった。ふと見ると身体が硬直したまま、震えて動けなくなっていたのだ。

「さーたーっ!どうしたんだっ!」

「…アルミさん…ごめん…やられた…。」

さーたーの足元を見ると、さーたーの足は地面に埋まっており、ジワジワとHPが削られていた。

「…何だ…何が起こってる。」

「…無数の蟻が…私の足を押さえて食べて…」

完全のお手上げ状態だった。俺はバレットとの闘いで身動きが取れない。さーたーが死ねば、俺も死ぬ。

どうする…考えろ…考えるんだ…お前は誰だ…何を使う…この状況で何が…


さーたーは、今にも泣き叫びそうな表情でもがき続けていた。

まくとぅは、勝ちを確信した表情を浮かべていた。

メグミは、複雑そうな表情を浮かべていた。


「…勝ったと思うなよ。俺は…エスパーなんだからなっ!」

俺はパラポネラに手を翳して呪文を唱えた。

「サイコキネシスッ!」

パラポネラはさーたーに当たる手前で動きを止め、足や胴体をじたばたと動かしていた。

「クラッシュッ!」

俺はパラポネラに向けて開いていた手をギュッと握った。

すると、パラポネラは粉々に砕け散った。

まくとぅやメグミは、驚きを隠せず空いた口が塞がらない状態でいた。

さーたーも安心したのか、腰を抜かしその場に座り込んだ。

しかし、どちらにせよ俺が動けない状況に変わりはなかった。明らか不利な状況だが、俺はここである提案をした。

「まくとぅ!メグミ!一時休戦としよう!君らは手を尽くした、俺達は身動きが取れない。だがサイコキネシスを使えば、僕達が君達に負ける事はない!体力も限界に近い!これは取り引きだ!」

強気で取り引きを持ち掛けたのだ。

「…わかった。」

まくとぅはそれ以上は何も言わなかった。その場に座り込み、遠くを見つめていた。余程、蟻がやられた事がショックだったのだろうか。

だが、そういう話は後でするとしよう。

俺達は全員、その場で目を閉じたのだった。


次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ