Stage8-23 ラストソング
アイネ・キール・エッジ、ライト
どちらも私の本名だ。
私は二重人族という能力を持ち、二つの心と身体を持っている。
どちらの意思決定も当然私だ。例え遠くにいようとも可能なのだ。
伊藤三郎の元妻であり、サンの妹。それも紛れも無い事実。メグミも正真正銘私の娘。
二重人族は、決して正体を明かしてはならない。
それが例え、娘だとしてもだ。
私はアイネとして生きる方が好きだ。メグミの影響もあるが、アイネの方が最も私らしかったからだ。
その上ライトは、爽やかクール美女で強くて、逞しくて…こんなのが私なのかって思う事が増えてしまった。
アイネとして生きる意味を見出した私は、ライトという存在を疎かにしてしまい結果的に闇へ落ちた。それでもアイネとして生きていたかった私だが、メグミを守る事で頭がいっぱいになり、アイネは死んでしまった。
アイネが死ねば、私の意識はライトのみになる。
強制的に闇の中へ戻された時は、本当に苦しかった。
最終的にはアルミやサンが助けてくれたが、サンという大切な存在を亡くしてしまった。
そして、今、メグミさえも亡くした。
私の生きる意味はもう無い。
この世界にやって来て、漸く生きる意味を見つけたのに。
偽りの家族でも、私にとっては本当の家族。
それが無いなら、もう生きる意味は無いも同然。
ねぇ、アルミ。貴方なら分かるでしょ?
私と同じ世界から来た貴方なら。
貴方が現れた時は驚いた。こんな古い隔離ゲームを未だにやっている人がいるなんて思いもしなかった。
逃げ出したくなるような学校生活に競争社会。遅れた者は放置され、見向きもされない。花が咲けば注目され、枯れれば即切られる。誰か来たと思えば、それは私を痛め付ける刃。何度も泣いたし、何度も死のうと思った。でもこの世界が救ってくれた。
ねぇ、アルミ。貴方もそうでしょ?
現実でも耐えられる程に私は変わったんだよ?
アルミ…お願い…また私を見つけて…。
次回もお楽しみに!




