Stage8-15 作戦会議
「…なんくる。俺達は力を合わせて最後まで闘わなければいけない。未来に帰って、俺達を送り込んだ奴を見つけ出そう。」
なんくるは弱気な姿を見せ、首を横に振った。
「そう簡単な事じゃないだろ。俺たちの他に五人がこの時代に送り込まれている。その内の一人のアイネは死んだんだぞ。ましてや歯車が起動して俺達は【天の花園】に呼ばれた。生きて帰れる保証もなければ、他の四人はどこにいるんだ?一から探すのか?とてもじゃないが、現実的じゃない。」
暫く沈黙が続き、まくとぅが小声で誰かが近付いて来ていると訴える。
その方角に俺達は警戒し、戦闘態勢に入る。
「…皆ッ!」
なんとそこに居たのは、ライトだった。
「「ライトッ!」」
バラバラに放たれた三人が再び集結出来た瞬間だった。
「…良かった無事で!もう会えないかと…あとこの世界って。」
俺となんくるは頷いて返した。何も言わずとも分かっていると表情を交わし、俺達はその場で円を描く様に座り込んだ。
「…もう一度話をしよう。最後の作戦会議だ。」
俺の言葉にライトが頷き、その後なんくるも渋々頷いた。
「…ライト。君の出身を聞いてもいいか?」
「出身?なんで?」
「俺は第五東京、なんくるは第一東京から来ている。そして、メグミの母親アイネは第三東京から来た。これは偶然じゃない、俺達は必然的に集められたんだ。」
俺の言葉にライトは驚きを隠せていなかった。
「…私は第七東京出身。」
「…やはりそうか。」
「何か分かったのか?」
俺の確信になんくるは食い気味で問い掛ける。
「…偶然か必然か。俺達は各東京地区から送り込まれたとする。そして、各々が通った旅路は俺達が出会うように仕向けられていたとする。」
「なんの為に?」
「…分からないが、俺達の出身地区が関係しているんじゃないかと思う。」
「…奇数か。」
なんくるの言葉に俺は「そう!」と声を上げた。
まくとぅは終始理解が追いつかず、頭の上に?が浮いていた。
「そう考えれば、偶数組も既に集結している可能性が高い。そして、この世界に。」
「…私、内側の村に居たけどそれらしき人は見なかったよ。」
ライトの言葉で確信した、俺達は内側の国を助けなれけばいけないのだと。
「俺は外側の村の近くにいたが詳細は分からない。あまり歓迎されなかったからな。そこで一人の男に出会った、そいつの名をバレットと言う。」
「…バレット。」
「…聞いた事ない。」
それもそのはず。彼はプレイヤーではない、ただの運営だ。気になるのは本当に不具合であの村にいたのかという事だ。どうして彼は俺を助手に誘った。運営の目的はなんだ。
これはもはやただのゲームというだけでなく、運営との闘いにも発展するのではないかと案じた。
「察しが良くて困るねぇ!」
俺達に目掛けて何者かが短剣を投げてきた。
それをライトが刀で弾く。
「何者だ!」
次回もお楽しみに!




