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stage7 歯車起動


小笠原諸島

「…久しぶりだな。」

「…アルミ。戻って来たのか。」

俺はこの時代のジュンタと再会した。

俺はこれまでの一件をジュンタに話した。

最初は驚いた表情を見せていたが…

「…ふーん、未来の僕がねぇ。それで?僕が持ってる歯車を持って行きたいってこと?」

「そうだ。筋書き通りなら力ずくでも奪うんだが…」

俺は余っていたある物を取り出した。

「…何だそれ?」

「人魂化っていうんだ。」

【人魂化】は蒼く光り輝き出した。そして、俺はその中へと入り、ジュンタの体内へと入った。


目を開けると俺の姿は消え、ジュンタの視点となっていた。

「…この感じ懐かしいな。三郎さんの時以来か。」

歯車を取ると持ち主は亡くなってしまう。

これは回数を重ねる毎に分かった。

三郎さんも恐らく亡くなっているだろう。

ユウヤが死んで、市村が死んで、サン隊長が死んで。

そして今、目の前には五人目の歯車所持者の中にいる。

いつでも奪う事は簡単だが、俺は迷っていた。

「…奪ったって何にもならないんだよ。」

俺は胸に収まる歯車に集中した。その形、構造、部品を細かく分析した。

「…これが俺の答えだ。」

俺の意識は消えていった。


目を覚ますと元の姿に戻っていた。目の前にはジュンタが倒れている。

俺の手の中には薄く色の透けた歯車がある。それを天に投げ、歯車は元の位置へと飛び立った。

最後の歯車が揃った時、大きな音を立てて高速に回転を始めた。

空や海は怒り、大地は揺れ、この世の終わりかと思わせるその光景は、まさに魔界そのものであった。

すると、五つの歯車は形を変え階段へと変化した。

天に続く階段は金色に輝き、東京へと降り立った。


「…ジュンタ。これが最後の闘いになるかもしれない。改めて言っておく、ありがとう。」

俺はワープ魔法を使用し、その場から消えた。


「…痛てて…たく…人使い荒いんだよ。」

ジュンタは、荒れた空を見上げて微笑んだ。

「…半分だけ持っていきやがって。」

ジュンタは、胸の中心を触れて、再び微笑んだ。



次回もお楽しみに!

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