表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今世は幸せでありますように!  作者: ゆる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/126

Stage5-7 悪魔討伐編 ユウヤVSディープ

いつもご愛読ありがとうございます!

Stage5-7 お待たせいたしました!

最後までお楽しみください!

ユウヤ、なんくるないさー、まくとぅそーけー、さーたー、そして俺…

硬くて頑丈で無駄に大きな扉を俺となんくるでこじ開ける。

そして、この五人で悪魔城へと乗り込んでいった。

中に入ると、壁掛け松明で照らされているが、充分な明かりは行き渡っていない。

この薄暗く不気味な雰囲気、それはまるでク○パ城のようだった。

しかし、歩みを進めるも、敵の気配が全くしない。


「静か過ぎやしないか?」

なんくるはさーたーに問い掛ける。

「…おかしいな。あんなに沢山居たのに。」

「何もいないならそれでいいだろ?さっさと三十階に行こうぜ!」

俺はこんなに熱血キャラだったかと、我ながら一瞬戸惑った。そして、二人も困惑していた。

その後二階…三階…と上がるが同じ状況が続いた。


「…やっぱりおかしいよ。」

「だよな。各階に魔物を配置していたなら、討伐された分は補充するはず。アンデットモンスターなら蘇生する可能性はあるが。」

「勿論アンデットモンスターはいたけど、聖水を使いながら闘ったから復活はないわ。他に考えられるのは…」


「私達の前に誰かが進んでいるのでは?」


さーたーとなんくるの会話にユウヤがボソッと言い、話に割って入る。


「確かにそれなら納得はいくが、でも一体誰が?」

俺はユウヤに問い掛ける。

「…なるほど。」

ユウヤは既に千里眼を使っていた。

「大丈夫です。敵ではありません、むしろ味方寄りですよ。ちなみにこのペースでいけば、三十階まで闘いは無さそうですよ。」

その後、ユウヤへ何度問い詰めても、誰がいるのかは教えてくれなかった。


そして、何事もなく二十九階に到達した。

何やら上の階から激しい音が聴こえる。

「…本当に誰かが龍の悪魔と闘っている。」

「おい、この音の感じ…一人なんじゃねぇか?」

さーたーとなんくるの会話を聞いて、全員が耳をすませる。

「急いで助太刀しましょう!」

まくとぅの一言で全員走り出した。


三十階

扉を開けると、竜の悪魔と何者かが闘っている。

見た感じ女の子だろうか。その女の子は金髪で、ライトグリーンの戦闘服を着ていた。

「おいおい、女の子じゃねぇか!」

「しかも、竜の悪魔に短剣じゃ分が悪すぎる!」

なんくるとさーたーは、闘っている女の子に声を掛けるも届いてはいなかった。

確かに優勢なのは竜の悪魔だった。

竜の悪魔は黒龍へと変身し、蒼い瞳と炎を纏っている。

そして、蒼い炎の咆哮を繰り出した。

「きゃあああああああああああッ!」

その女性は、大ダメージを受けて動けなくなっていた。

同時に戦闘服の色が赤に変わっていた。

「あれは…。」

戦闘服の色によってのパラメーター表示、あれはまさか。

遠くでよく見えないが、ここまで来れる実力はあったのだろう。

だが、見るからに竜の悪魔との相性が最悪な様だ。

こんな無茶な事をしでかす金髪はあいつくらいだ。

気付けば俺は飛び出し、遅れてなんくるも着いてきていた。

「…死ね。」

黒龍は、再び蒼炎の咆哮を繰り出そうとしていた。

もう少し早く出ていれば助けられた。

気が付くのが遅かった。

「…蒼炎の咆哮!」

黒龍からブレスが放たれるも、何者かが空中で蒼炎を弾き返した。

弾き返した蒼炎は建物を突き抜け、空へと消えていった。

それを見上げていた竜の悪魔はこちらを睨み返す。

「…なんだ貴様。」

煙と中から現れたのは、見覚えのある元天使様だった。

「…通りすがりの天使です♪」


黒龍は人間のような姿に戻り、地に降り立った。

それについて行くようにユウヤも地に降りた。

竜の悪魔は灰色の髪の毛で額に一本角がある。


「俺の闘いの邪魔をするとは、貴様覚悟はできているのだろうな。」

「翼が折れてようと、下位の悪魔には負けません♪」

「…その言葉を我への侮辱と捉える!」


俺はすぐに金髪の女の子に駆け寄った。

「…やっぱりお前だったか……リズ。」

「お兄ちゃん…やっと会えた。」

リズは俺に抱き付いて離れなくなった。

「偶然だったけど、助かって良かった。」

「うん…あの天使様に感謝しなきゃ。」

すると、ユウヤは額に怒りマークを浮かべてこちらに振り返る。

「感動の再会中申し訳ありませんが、さっさと先に進んでくれませんか?邪魔で仕方がありません。」

顔は笑っているのに言葉が怒り丸出して恐怖を感じた。

「…死ぬなよ。」

そう告げるとユウヤは手をあげて返事をした。

俺はリズを抱えて、他の仲間と共に階段へと急いだ。


「焦らなくとも止めはせぬ。これより先も簡単には上がれぬだろうからな。」

「ご心配なく。私の仲間は強いので。」

「フンッ、強がりも今のうちぞ!」

龍の悪魔は槍を構えた。

「我が名はディープ!龍と悪魔の力を持つ者!その力、全て貴様にぶつけてしんぜよう!」

ディープは高速移動しながら、ユウヤに槍を向けて近づいて行く。

「はぁぁぁっ!」

ユウヤは瞬時に高速移動で対抗する。

目にも追い付かない早さで刀と槍がぶつかり合っている。

ディープは少し距離を取り、息を吸い込むように口内で蒼炎を作り出している。

それを見たユウヤも距離を取り、刀を天に掲げた。そして、刀の先端から全身に送り込まれるように、金色の光を吸収していた。

そして、ユウヤの頭上には雷鳴が轟く。

刀をディープの方向へ向け、金色の光は刀に集中する。

「青天の霹靂ッ!」

光は一直線にディープに向かっていき、同時に雷が光に包み込まれるように落ちる。

「蒼炎の咆哮ッ!」

対してディープも力を凝縮させ、ブレスをユウヤに向けて放った。

二つの力は張り合う事なく、青天の霹靂は蒼炎の咆哮を貫通した。

そして、ディープの肩へ直撃した。

「どぅわぁぁぁぁぁぁぁッ!」

青天の霹靂。刀に集中させた光は、光の刃となり放たれる。それは高速で刀を貫かれたような痛みとなる。さらに雷を纏わせる事で身体に電撃を走らせる事もできるのだ。

ディープは身体が麻痺状態となり、行動に制限が掛かる。そして、全ての技力も半減してしまう。

しかし、蒼炎の咆哮はユウヤに向かい続けている。

「ば、馬鹿め…貫通したからと言って…蒼炎は…消えた…り…しないのさ。」

ユウヤは向かってくる蒼炎に刀を構えた。

「一刀両断!」

蒼炎の咆哮は真っ二つに切られ、ユウヤを避けるように壁へぶつかった。

「な…なに!?」

「言ったでしょ?下位の悪魔には負けないと。」

ディープは高らかに笑い出す。

「下位?下位だと?笑わせるなぁ。」

ディープの下には魔法陣が描かれていた。

魔法陣から次第に煙が上がり始めた。

「…それは、禁忌魔法!?」

「今気づいても遅いぜッ!」

ディープは再び黒龍の姿となるも、先程よりも何倍もの大きさであった。

更に全身に蒼炎を纏い、ユウヤに襲い掛かる。

ユウヤは黒龍姿のディープに勢いよく吹き飛ばされた。

「…私より速いだと!?」

ユウヤはディープの速さについていけず四方八方から攻撃を受け続けた。

気がつくとユウヤの周りには青黒く光る球体が無数に浮いていた。

「…なんだこれは。」

ディープは馬鹿にするように笑う。

「上位悪将がたかが天使に負けるかよ。」

「…上位悪将だと?」

すると、青黒い光の球体がユウヤの左肘に当たる。

「うわぁあああああああッ!!!!!」

青黒い光はユウヤの左肘に当たった瞬間に爆発した。

左肘からは大量の出血。

更には魔力も減少していた。

「さぁ…天使様。此処で落ちてくれ。」

無数の青黒い光は、ユウヤに襲い掛かる。

ユウヤはボロボロの翼を広げ、自身を守るように防御した。

一つ、また一つと爆発を繰り返す。

「…今が一番美しいよ、天使様。いや、元かな。」

爆発が終わると煙の中からは血塗れのユウヤが現れた。

「…あ…あ…っ。」


ユウヤの天使の翼は全ての羽を失い、地面へと落下した。



一方その頃…。

三十五階

なんくるは、聖水をナックルにかけつつアンデットモンスターを殴り倒している。

「メテオ・ストライク!」

その陰から、リズが双剣で援護する。

「花弁の舞!」

さーたーは、後衛で遠距離魔法をメインに援護をしている。

「ファイアーストーム!」

俺もさーたー同様後衛だが、超能力で相手の動きを止めたり妨害をしている。

「テレキネシス!」

そして、まくとぅは…。


「アンデットモンスター…なら、おいで。」

まくとぅの周りには、少し大きめの蜂が五匹現れた。

だが、その蜂は水色に輝いている。

「いきなさい!聖蜂!」

蜂はアンデットモンスターを次々と刺し、体内の液体を注入する。

すると、一匹で五体ものアンデットモンスターが消滅した。


まくとぅそーけー、レベル97の昆虫魔法使い。

状況に応じて無数の昆虫を呼び出せる。

今回呼び出したのは、聖蜂(ホーリービー)という聖水を体内に持つ蜂である。

「…一度限りの命に感謝致します。」

五匹の聖蜂は、体内の聖水を失うと消滅してしまう。


「…さぁ、道を開けなさい。さもなくば殺しますよ。」

四人は、アンデットモンスターを次々と倒していったのだった。


次回

Stage5-8 悪魔討伐編 アークエンジェル

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ