Stage12-3 雪国島
俺達は、五島列島 一つ目の砂漠島を超え、無事に二つ目の雪国島に辿り着いた。
どこ見ても一面雪原状態。駆け回る野うさぎや野狐が目の前を横切る。雪は降っていないが、景色を堪能するのがこの島の魅力だ。
「多少の寒さでこの景色を堪能出来るのは良いですよね。」
「確かにな、でも割と普通に寒くないか?」
俺とリズの会話にさーたーは、「天候でも変えましょうか?」と尋ねてきた。どうやらさーたーは、天候を変えることの出来る、凄腕魔術師に成長したらしい。
「…そこまではしなくても大丈夫。」
「そうですか、では行きましょう。」
さーたーに続き、俺やリズも島に足を踏み入れた。
…が、今回も何事もなく道なりを進むだけだった。道を抜けると下り坂をのぼり崖の上へと上がる。そこに上がると待っていたのはメグミだった。
「お久しぶりですね、お兄ちゃん。」
「…メグミ…お前まで神になったというのか。」
メグミは微笑み、両眼から血の涙を流した。
「眼、怪我してるの!?」
「…違います。これは私の寿命みたいなものです。私にもう闘う力は残っていません。前作でも呆気なく死んでしまった。皆さんを止める気なんてありません。」
メグミは真っ赤な真珠を取り出した。
「これを持って行ってください。必ず役に立つと思います。」
俺は【血の涙の真珠】を手に入れた。
「…お兄ちゃん…必ずこの世界を救って。もうこんな誰かが苦しむゲームはやりたくないの。」
メグミは辛そうな表情を浮かべ、俺に寄り添った。
「そうだな。このゲームの黒幕は寺門、あんたかもしれないな。」
すると、突然メグミが胸を押さえて苦しみ始めた。
「あ"あ"…苦し…お兄…助け…。」
メグミは口から多量の吐血をし、その口の中から雪の精霊が飛び出した。その精霊の髪や身体は氷で作られており、肩の辺りでは常に雪が降っている。冷酷な赤い目で空中からこちらを見下ろしていた。
「やはり弱い者の中にいたようじゃな。我にこんな駄作を渡しおって…。」
雪の精霊は、念力でメグミを操り、自らの元へと引き寄せた。そして、空中で思い切り首を握った。
「空中で首を握られたら苦しいかのぉ?首を潰されて死ぬか、ここから落とされて死ぬか、どちらか選ぶと良い。」
「手を離しなさい!」
さーたーが炎魔法を放つも、雪の精霊の魔法によってかき消されてしまった。
「その程度の魔法、我に効くはずなかろう。さぁ人間、人質付きだがどう助ける?それとも逃げ出すか?」
「…皆、闘うぞ。メグミを救うんだ。」
俺の指示に二人は頷いた。
【雪の精霊】が現れた、どうする?
リズの攻撃、双剣乱舞ッ!54ダメージ。
アルミの攻撃、サイコブレイクって!63ダメージ。
雪の精霊の攻撃、ダークスノウ!全員に150ダメージ。
さーたーの攻撃、ディスカバリー!全員の攻撃、守備、敏長性上昇。
リズの攻撃、炎舞!154ダメージ。
アルミの攻撃、全身の力を右足に集中。
雪の精霊の攻撃、スノウアロー!リズに42ダメージ。
さーたーの攻撃、ファイヤーストーム!208ダメージ。
リズの攻撃、炎舞!152ダメージ。
アルミの攻撃、ラストリゾートッ!554ダメージ。
雪の精霊の攻撃、ホーリージャベリン!300回復。
さーたーの攻撃、炎天下!日当たりが良くなった、草属性・氷属性は弱体化。
リズの攻撃、炎舞!186ダメージ。
アルミの攻撃、全然の力を右足に集中。
雪の精霊の攻撃、雪崩!全員に93ダメージ。
さーたーの攻撃、ファイヤーストーム!356ダメージ。
「…おのれ…やるじゃないか。」
リズの攻撃、炎舞!182ダメージ。
アルミの攻撃、ラストリゾート!556ダメージ。
雪の精霊の攻撃、神の吹雪!全員に450ダメージ。
さーたーの攻撃、ファイヤーストーム!342ダメージ。
「…クソ。」
リズの攻撃、炎舞!174ダメージ。
アルミの攻撃、全身の力を右足に集中。
雪の精霊の攻撃、渾身の雪椎突き。リズに1023ダメージ。
リズは死んでしまった。
さーたーの攻撃、ファイヤーストーム!320ダメージ。
ディスカバリーの効果が切れた。
アルミの攻撃、ラストリゾート!523ダメージ。
雪の精霊の攻撃、氷の罠。攻撃時、僅かなダメージを受ける。
さーたーの攻撃、死者蘇生。リズは生き返った。
リズの攻撃、炎舞!168ダメージ。
アルミの攻撃、ジンツウリキ!72ダメージ。
雪の精霊の攻撃、大寒波!全員に124ダメージ、そして吹雪を引き起こした。
さーたーの攻撃、バイアップ!リズの攻撃力が上がった。
リズの攻撃、大炎舞!336ダメージ。
雪の精霊をやっつけた。
全員レベルマックス、これ以上レベルは上がりません。
雪の精霊は【雪の結晶】を落とした。
【雪の結晶】は、五島列島の何処かにある扉を開く時に使用する鍵のようなものです。大事に保管してくだい。
雪の精霊はメグミを崖に戻して消滅した。
「よしっ!雪の精霊を倒したぞ!」
「やったね先輩!結構手強かったね!」
俺とリズが喜ぶ中、さーたーはメグミに近付く。しかし、メグミは既に息を引き取っていた。
「メグミの為にも、必ずこの闘い終わらせましょう。」
俺達は再び結託し、雪国島の吊り橋を渡った。
次回もお楽しみに!