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「つまり、その借りを返して貰えばいいワケだ。何より、あの国の王ならそんな借りが無くてもコッチのお願いは聞いてくれると思うし。なんせ大昔に人間との戦いを辞めたティアマトを真っ先に受け入れた人間の国の子孫達だ。あの国の王に抜擢されるのは王家の中でも一番温厚なヤツと決まっているしな」
そう、ロットバルトとはそういう謎の風習で国王が選ばれる国なのだ。
「なるほど・・・サタナキア、お前にしては良い意見だ」
「『俺にしては』ってどういう意味よ?レプトさぁ~ん?」
「そのままの意味だが?」
「おい、泣くぞ?!」
「俺はお前の意見を採用する・・・他の方々はどうです?」
喚くサタナキアを無視し、他のメンバーを見れば全員それで行こうと頷く。
「コレで問題の一つは解決だな。ロットバルトへは自分が書簡を送ることにしよう。次の議題はどうやってマクスウェルの王を変えるかだが・・・」
「ソレなら先に、ラプラスとモコイを解放すべきだと思います」
「ですね。先程も言った通り、その二国はマクスウェルに従わされていますしね」
アスタロト様が議題を移せば、フルーレティが先に例の二国を開放すべきだと言い、サルガタナスが同意する。