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少し考え込むような仕草を見せた後、彼女はそう言った。
まぁ、そうだよな・・・。
当然の回答だ。
「ロア、どうだ?」
「はい。奴らの記憶が書き換えられていなければ、恐らくコレがその呪いかと・・・」
アスタロト様に促され、俺はスッと別の資料をフルーレティの前に置く。
呪いの元である、魔法陣の絵だ。
「・・・解呪、出来なくは無いですが、時間が必要になります」
俺の渡した資料を眺め、解呪は出来ると告げるフルーレティ。
然し、それには時間が必要だという。
どのくらい掛かるのかとアスタロト様が問えば、彼女は少し考えた後に早くても二週間掛かると答えた。
「二週間・・・」
「あのマクスウェルのことだ、二週間もあればきっとまたロクでもない事をしでかすであろうな・・・」
二週間と苦虫を噛み潰したかのような表情で復唱するアスタロト様と、苦笑しながらまたロクでもないことをすると頭を抱えるロフォカレ。