3-11
「・・・魔王様は、マクスウェル国には強制的に王様をかわって貰う。と・・・」
「そうですか・・・魔王様はあの国の王を消すつもりでいるわけですね?」
「はい」
確認を取るように言い直すサルガタナスに、俺はコクンと頷いた。
「恐らく、『彼ら』のどちらかを新たな王に据えるつもりかと・・・」
「ふむ・・・当方もその意見に賛成ですね。『彼ら』なら、此方の国と国交を結んでくれるでしょうし、何より、此方の国・・・魔王様にケンカを売るような馬鹿な真似はしないでしょうしね」
「ウチもそう思う・・・それで、れぷちゃん・・・どうするの?」
サルガタナスに同意しながら、今後の方針を聞いてきたのは第6柱のネビロスだ。
ニコニコと何も考えていなさそうな笑顔を常に張り付けているので、本心が読みにくい。
俺の中では5柱で一番怖い女である。
因みに悪魔6柱の中で女性は彼女とフルーレティの二人だ。
「一先ず、残った研究員達の一部については彼らの家族を保護したいのと同時に本人達に掛けられた呪いを解きたいですね。その呪いによって無理矢理従わされていた者については既に分別が済んで客室に移動させています」
「え?呪いって何?オレ初耳なんですけど?」
サタナキアが首を傾げつつ聞き返してくる。