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「・・・嘘だろ?まじか?」
俺の能力が、アイツらの全容を暴けなかったと・・・?
「・・・ちがうよぉ?」
「・・・何が?」
「ロアの能力のせいじゃなくてぇ、多分俺達に捕まった時に記憶の一部を書き換えられてたっぽいんだよねぇ~。条件を満たすと発動するぅ、トラップ的なァ?」
「くっ・・・どっちにしても不覚だよ!クッソ!!」
「まぁ、ロアが書類を破棄しなかったお陰で判明したんだしぃ?」
まぁいいじゃん~?とアベルは俺の頭を撫でた。
いや、だからソレやめろ!!
って言おうとしたら、アベルの真似してナナシも俺の頭を撫でてきたので何も言えなくなった。
「ナナシ?」
「くぅん?」
「あははは!ナナシ、俺様の真似っ子~?良いねぇ、もっと撫でてやりなぁ?」
「はっ?!アベル!!」
ケラケラと腹を抱えて笑いながら、アベルはナナシにそう告げた。
だから、やめろ!!お前!!