8/139
P-8
「如何致します?」
「・・・俺も、行かないわけにはいかないだろう・・・少々メンドクサイが、砦ごと実験施設を潰すぞ。研究者は皆殺し・・・否、やっぱ生け捕りにしろ。生かすか殺すかは実験の内容と魔王様の判断次第とする。実験に関する書類は1つ残らず見つけ出して俺のところに持って来い」
「敵兵はどうしますか?」
「深い追いはしなくていい。殺意を持つ者だけ殺意で返せ」
「畏まりました」
そう言って姿を消したブエルを見送って、大きく溜息を吐く。
そうしてクルリと方向を変えるとそのまま城門に向かった。
******
― 魔王城 城門前 ―
城門に着くと、丁度軽快な羽音と共に1人の悪魔が空から降りたって来た。
悪魔6柱 第2柱、レナルド・サタナキアである。
「あれ?レプト、今から出掛けるの?」
「サタナキアか・・・少々マクスウェルの端に用があってな」