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「いたっ・・・ロア、なに言ってるのぉ?ナナシはぁ、着替える時にリオちゃんのトコいくでしょぉ~?」
ちゃんと知ってるよ~?って額を擦りながらアベルが言う。
「リオが任務で居なかったらこの部屋で着替えるかもしれねぇだろうが」
「あは。そうじゃ無い事はぁ、俺様ちゃんと知ってる~」
魔王城で働いてる魔族のスケージュールくらい全部知ってるよぉ~?
と笑顔でとんでもない事を言ってのけていた。
いや、そんなことに頭使うなら、もっと別のところで頭使え!
「・・・お前、その頭の良さをもっと仕事で発揮してくれないか?」
「ロアがぁ、そうして欲しいならそうしてもい~よぉ?」
「・・・前々から思ってたんだが、お前の世界、俺が中心過ぎねぇ?」
「俺様、魔族の中でロアとバティとナナシが一番すきぃ」
ナデナデとナナシを撫でながらアベルは良い笑顔でそう言い切った。
「・・・アベル・・・」
「ん~?」
「お前、何で魔王になったん?マジで?」