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「ソレを!世間では!溺れている!と、言うんだよ!!おバカぁあ!!」
俺の全力のツッコミもどこ吹く風のロア。
っていうか、コイツ・・・目が半分閉じてね?
もしや眠いのでは?
「・・・はぁ~・・・もう、いい。身体あったまっただろ?上がるぞ」
最早ゆっくり風呂どころじゃなくなった。
早々に着替えさせ、髪を拭いてやっている途中で遂に力尽きたのか、ロアはがくんと意識が無くなる。
つまりマジで寝やがった・・・。
「・・・まったく、世話が焼ける・・・お前、今年で幾つだよ?」
爆睡してるので、聞いていないことは百も承知だが思わず愚痴る。
でもまぁ、それでも世話を焼いてしまうあたり、俺も大概だよね。
完全に部下としての仕事の域を超えているが、もう気にしないことにした。
背中にロアを背負い、詠唱がメンドクサイので大きな溜息と共に一度指を鳴らすと転移の魔法陣が現れ、第三柱の間に転移した。
Sideバティスト 終