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「・・・・・・」
ぐしゃぐしゃと慰めるようにロアの頭を撫でる。
「因みにどうなったのか聞いても?」
「・・・魔石を抜かれて、二度目の勇者召喚に使われた」
最早溜息しか出て来ない。
「成程・・・二回目の召喚、半年でどうやって魔力を集めたのかと思ったら・・・」
「足りない分を、悪魔…魔族の魔石で補ってやがった」
「・・・報告に無かったって事は、当然・・・」
「アイツらは知らないんだろう。知っているのは国王と召喚した魔術師13人、あと例の3人の全部で17人だ」
「魔術師13人に国王と研究員で4人、全部で17人ってめっちゃ悪魔的数字・・・俺達より、奴らのがよっぽど悪魔じゃんね?」
はぁっと、再び大きな溜息を吐いた。
「・・・でもまぁ確かに、人間から集めるよりは俺達の魔石使った方が魔力量的にも効率的か」
賢いと云えばいいのか、何と言えばいいのか・・・。




