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「・・・半分は自業自得のような気がするけど」
「うるさい・・・」
「で?」
「あ?」
「残りはどこ行ったの?どうせ、ソレを探る為にずっと能力使ってたんでしょ?」
ロアの目の前にしゃがみ、首を傾げ乍らそう問えば、彼はスッと俺から視線を逸らす。
ソレだけで、次の答えは何となく分かったけれど、俺は敢えて彼の名前を呼ぶことで答えを促した。
「・・・ロア?」
暫く視線をさ迷わせた後、ロアは泣きそうな、悔しそうな複雑な表情で絞り出すように云う。
「・・・誰も、生きてはいない・・・」
「・・・・・そっか」
うん。
予想の範囲内だね・・・。
・・・うん。
そっか・・・生きて、ない・・・か。
「・・・まぁ、そんな事だろうとは思ってたけどさ・・・だって、俺達が見付けられなかったんだぜ?」