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アガリアレプトの飼い狼  作者: テープコーン
第2章 アガリアレプト
70/139

2-20

 


「・・・半分は自業自得のような気がするけど」


「うるさい・・・」


「で?」


「あ?」


「残りはどこ行ったの?どうせ、ソレを探る為にずっと能力使ってたんでしょ?」



ロアの目の前にしゃがみ、首を傾げ乍らそう問えば、彼はスッと俺から視線を逸らす。


ソレだけで、次の答えは何となく分かったけれど、俺は敢えて彼の名前を呼ぶことで答えを促した。



「・・・ロア?」



暫く視線をさ迷わせた後、ロアは泣きそうな、悔しそうな複雑な表情で絞り出すように云う。



「・・・誰も、生きてはいない・・・」


「・・・・・そっか」



うん。


予想の範囲内だね・・・。


・・・うん。


そっか・・・生きて、ない・・・か。



「・・・まぁ、そんな事だろうとは思ってたけどさ・・・だって、俺達が見付けられなかったんだぜ?」


 

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