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「勇者召喚二度目のお話ですか?ソレとも・・・」
「両方」
「両方・・・そうですね・・・」
そこで少し考えるように言葉を切ったブエルは柱の陰から姿を表すと俺を見上げて言う。
「これまでも『実験』の話は何度か出ていました。最初にその話が出たのは、魔族の行方不明者が出た時」
「嗚呼。いなくなった彼らは未だに発見には至っていない」
「はい・・・次にその『実験』の話が大きく話題に上がってきたのは・・・」
「・・・半年前、1度目の勇者召喚がされた後・・・」
「その通りです。その後、再び数名の魔族の行方が分からなくなっています。そして今回、具体的な場所と共に話が上がってきたのが」
「2度目の、勇者召喚の後か」
「はい」
「偶然・・・な、訳はないな。流石に」
「下名はそのように考えます」
「今回、具体的な場所が上がって来た理由は?」
「例の『密告者』様の手引きによって『グソイン』様が割り出したのだと、下名は『ボティス』様から聞いています」
「成程・・・で、有れば『実験』の話はクロ。砦の場所が一緒に上がって来たのも納得だ」