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アガリアレプトの飼い狼  作者: テープコーン
第2章 アガリアレプト
64/139

2-14

 


「ッ!!」


「・・・ソレが個人の秘密だろうが、国家の秘密だろうが、俺の前には関係ない」


「それじゃ、今までのは・・・?」


「俺は、言っただろう?最初に召喚した『彼女』をあの姿にするのに、()()使()()()?ってな・・・」



能力を使っている証である赤く染まった右目が怪しく光り、顔から表情の消えたロアが男にそう告げる。


男に浮かぶ、恐怖と焦り・・・


彼の頬を冷や汗が流れていった。



正直、俺もちょっと怖いな。


このロアは・・・。



「俺が趣向を変えてからついさっき迄お前にしていたことは、お前が俺達の仲間にしたことだ・・・」


「君達は少し、はしゃぎ過ぎたね・・・」



ロア達から少し離れた壁に寄りかかり、俺も男にそう言った。



そう、彼らはハシャギ過ぎた・・・だからロアも、あのアベルすらも怒らせた・・・。



「君は、否、君達マクスウェルは俺達悪魔を、魔族を、何よりあの魔王様を怒らせた・・・」


「 !! 」



男の視線が地面に落ちる。


此処に来て、漸く自分達が何を敵に回したのか理解出来たらしい。


 

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