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いや、まじか?!
どんだけ規格外の聴力して・・・ん?
いや、もしやこれって、ナナちゃんの持つ悪魔の特殊能力の一端なのでは???
「あ~、バティ、気付いた~?」
「ソレじゃ、やっぱり・・・?」
「うん。ナナシの能力ぅ~」
「・・・上手に制御出来てないって事?」
「ん。マルバスの魔道具でも抑えきれてない~」
「それ、魔力量エグくない?」
「まぁ、元々召喚者だしぃ?今は悪魔分の魔力も上乗せだからねぇ。人型保ててるだけぇ、マシかも~?」
あははは!と呑気に笑うアベルに苦笑した。
いや、その前に笑いごとじゃなくない?!
マルバスの魔道具でも抑えきれない魔力量って、最早悪魔6柱や魔王補佐、ソレとアベル並ですけど?!
「それよりもぉ、バティ?」
「うん?」
「ロアのとこ行って来てくれない~?」
「だね。向こうからも三重くらいでいけそう?」