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少しの間、バティのターンです。
ロアが居ない間、ナナちゃんの事を頼まれて居るのだが・・・どうにも俺やブエルは怖がられて居るように見える。
リーちゃんかアベルに引っ付いて離れない。
今も、一日一回あるブエルの治療を受けるのに、横にリーちゃんを配置し、アベルに後ろから抱き抱えられて座っているのだ。
因みにロアの予想通り、アベルは隙を見ては此方にやってきているが、先のナナちゃんの事もあって、ロアから頼まれたアベルを追い払う作業は出来ないでいた。
そうじゃないと、ブエルの治療をちゃんと受けてくれないんだよね・・・。
「ん~・・・ナナちゃんは俺達が怖いのかな?」
「違うと思う~」
マルバスの魔道具でも耳と尻尾の変身が解けないナナちゃんの頭を撫でながら、アベルは首を横に振る。
「ブエルとぉ、バティさぁ?昨日、要請来てた魔獣狩りに行ったでしょ~」
「え?嗚呼、行ったけど」
「ナナシはぁ、多分その時の血のニオイを嗅ぎ付けてるんだよ~」
「「 え? 」」
驚きが思わずブエルとハモった。
でも直ぐに俺は気が付く。
そう言えば、ナナちゃん『狼』だったわ・・・。




