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俺を見乍ら確認を取るマルバスに、肯定の返事と共に頷いて見せる。
だが、そこで待ったが掛かった。
「ちょ~いと、待ったぁ!」
魔王様である。
「魔王様?」
「マルバスぅ?」
「はい」
「解除用の魔力登録ってぇ、複数人に出来たりするぅ~?」
コテンと首を傾げて彼はマルバスを見上げた。
「はい。私の技量ですと、司令官殿以外に後6名の登録が可能です」
「そのちっこいのにそんなに登録出来るのか?」
「はい。魔道具ですから」
魔王様と俺の問いにマルバスは頷きつつそう答える。
普段何気に使っているが、魔道具って、すげぇな・・・。