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そう言った後、魔王様の雰囲気が再び何時ものにへと戻る。
ヘラッと笑って、恐怖で固まっているサタナキアに視線を向けた。
「ごめんごめん~。レナルド、今の見るの初めてだったっけぇ?」
「 ッ 」
「あー・・・完全に固まってますね。コレ」
「あは☆そんなにビビるとは思わなかったァ~」
ケラケラ笑いながらも魔王様はピッとサタナキアを指さし告げる。
「悪いけどぉ、慣れてぇ~?あっちが俺様の本性だよ~?」
「 ?! 」
「何時もアレだとぉ、皆怖がるしぃ?普段はコレぇ~」
漸く硬直の解けたサタナキアが、魔王様の言葉の真偽を確かめるように勢いよく俺を見た。
ソレに、俺は黙って頷く事で返事を返す。
「あ、そうだぁ・・・ロア~?」
「はい」
「コレぇ、渡しとくぅ~」




