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良い笑顔で告げる魔王様に、サタナキアは複雑そうな顔をした。
まぁ、そうだろうな・・・。
「でぇ、この子どーすんのぉ?」
「どう・・・とは?」
「誰が面倒見るのぉ?ってハナシぃ~。此処に連れてきてぇ、はい、お終い~。ってワケにはいかないでしょォ?」
溜息を吐きながらそう言われ、そう言えばこの先の事を考えて居なかったと思わず口籠る。
「・・・ロアってぇ、ガキの時からたま~にそういうトコあるよねぇ。後先考えずに行動するのぉ」
「ッ」
返す言葉がない。
思わず『アベル』から視線をそらした。
「まぁ、俺様は別にこのままこの子を置いといてもいいけどぉ。世話はロアがしなよ~?」
「・・・俺、ですか?」
「その子拾ってきたの、だぁれぇ?」
「・・・俺、です・・・」