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困惑するサタナキアを置いてけぼりに、俺と魔王様は話を続けた。
「ソレがァレナルドの能力がこの子に効かなかった『もう一つ』の要因~」
「・・・『心』、ですか?」
「ロア、せぇ~かァ~い!」
心底楽しそうに魔王様はそう言った。
「え?待って、どういうことです?オレにも分かるように説明を下さい!!お願いします!!」
土下座しながら懇願するサタナキア。
うん。
まぁ、コイツの能力の話だし、蚊帳の外は流石に可哀想か・・・。
「サタナキア。お前の能力は『女性』を支配する能力だろ?」
「うん」
「その相手の『女性』っていう性別は、誰が決めて使っている?」
「え?えっと、オレ?」
「そう。つまり、お前が相手を『女性』だと思ったから『支配』を使うんだろう?」
「そりゃね。『男』に使っても意味が無・・・あ・・・」
「そう言う事だ」