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「あそこさぁ?半年前にも勇者召喚してなかったぁ?」
「してましたね。半年前の勇者は女性でした。ただ、一度も此方に攻めてきては居ませんが・・・」
「マジであそこの国何なん?何がしたいん?流石の俺様でも頭抱えちゃう~」
はぁ~っと、一際大きな溜息と共に魔王様は座り直すと俺に問う。
「で?今回は何人出たってぇ?」
「二名です。両名共に男性、前回の勇者と同じ世界、同じ国からのようですね」
「・・・次元の穴はァ?」
「既に塞がっています・・・が、流石に短期間での連続召喚でしたので、塞がった後も暫くは不安定だったようです。今は完全に元に戻ったとの報告がありますが」
「まぁ、そうだろうねぇ・・・本来何百年って掛けて集める膨大な魔力を消費してやる儀式だしぃ。っていうかさぁ?二度目の魔力は一体全体何処から来てるワケぇ?」
「申し訳ありません。其方は現在調査中です。調査中ですが、行ったのがあの『マクスウェル』ですからね」
「あぁ・・・ロクな集め方してなさそ~・・・被害があるの前提だなぁ」
「ですね・・・」
「ロア~?悪いんだけど~」
「分かっています。お任せ下さい」
「宜しく~」