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「やっば。これ、クセになりそう・・・」
「きゅーん?」
フニフニさわさわと妹の耳を愛でて居ると・・・
「月、何してるんだ?お前」
呆れた十夜の声が横から聞こえた。
「んぁ?トーヤ・・・話、終わったのか?」
「嗚呼、終わった」
俺の問いに頷きながら答えた十夜は、半歩後ろに居るレプトに声を掛ける。
「アガリアレプトさん、星花に掛けた魔法、解いてあげて下さい」
「分かった」
十夜の言葉に短く返事を返したレプトはパチンと一度指を鳴らした。
自分の世界に音が戻ったらしい星花は、一瞬ビクリと身体を震わせると不安そうにレプトの服の袖を掴む。
そのしぐさにまた、俺はイラっとした。




