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眉間にシワを寄せながら首を傾げるレプトに、俺は言葉に詰まる。
因みに好きに呼べと言われたので長い名前を縮めて『レプト』と呼ぶことにした。
って、そんな事はどうでも良くてだな・・・
「月、嫉妬はそのくらいにしとけよ」
「うっ・・・」
「嫉妬?俺にか?なんで?」
「星花がアガリアレプトさんに懐いているのが気に入らないんですよ。シスコンなので」
「嗚呼・・・成程。そう言う事か」
「うっせぇ!自分の妹を大事にして悪いかよ?!」
「誰も悪いとは言ってないだろう?月、逆ギレすんな・・・」
「そういうトーヤは悪魔野郎の肩を持つのか?!俺の味方じゃ無かったのかよ?!」
ガルゥと十夜に再び噛みついていると、星花が悪魔の元を離れて俺の傍に来た。
キュッと俺の服の裾を指先で摘まみ、心配そうにきゅーんと鳴く。
俺と十夜が言い合いをしていると、必ず星花はそうやって止めに来ていた。
只、止める仕草は何時もと同じでも、彼女の見た目は、言語は、完全にイヌ。
「・・・星花」
「星ちゃん・・・」




