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「どうも。それで?」
「嗚呼、マクスウェルの現国王は魔王様を怒らせた・・・」
それから俺達はこの悪魔、ロア・アガリアレプトから今までの話を全て聞いた。
星花が召喚される少し前から魔族の行方不明者が出たこと、星花が召喚されたこと、その後再び魔族の行方不明者が出、その後に俺達が召喚された事、星花との出会いから俺達と今日出会うまでの話だ。
「・・・じゃぁ何か?星ちゃんをこんな姿にしたのはあの国の王だって言うのかよ?」
「正確には俺が殺った研究員達だが・・・まぁ、指示したのはあの王だな」
サラリと星ちゃんをこんな姿にしたヤツを既に亡き者にしたと告げる悪魔に、コイツは本当に悪魔なんだなと変なところで感心した。
「っていうか、俺がボコる前に既に旅立ってんじゃねぇか!!どうしてくれんだよ?!レプト!!」
「当たり前だろう?こんなに可愛いナナシを悪魔にした本当の悪魔共に生きてる価値はねぇ」
「いや、お前星ちゃんを可愛がりすぎじゃね!?」
「なんだ?蔑ろにして欲しかったのか?」
「そんなこと言ってねぇダロ?!」
「なら問題ないだろう?何が不満だ?」




