119/139
4-17
と、まぁ嫌がるナナシを何とか宥めすかして訓練を始める。
因みに昨日とは違い、今日のやり方は割と上手くいった。
封印レベル7まで外せる程度にナナシは頑張ってくれたのだ。
「・・・あんまり詰め込み過ぎるのもアレだしな。今日はこの辺で終ろう。よくやった、ナナシ。偉いぞ」
ワシャワシャと頭を撫で、褒めてやる。
精神的に疲れ切っている様子の彼女だったが、撫でられるのは矢張り嬉しいらしく、緩く尻尾が振れていた。
ふむ・・・今日は頑張ったご褒美をくれてやるか・・・。
魔法通信でリオネルを呼び出し、ナナシを外行き用の服に着替えさせるように頼んだ。
「司令、ナナシちゃん連れてどこか行くんですか?」
「ああ。買い物」
「お買い物?」
「昨日の詫びと今日のご褒美を兼ねて、ナナシに好きなもんを買ってやろうかと・・・お前も来るか?リオ」
「え、あたしですか?」
キョトンと俺を見るリオネル。
正直、彼女が一緒に来てくれると色々助かるんだがなぁ?と思いながら悩む彼女の返答を待った。




