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ソレに肯定の意思表示をし、訳を話す。
「成程・・・狼の姿を能力のオンオフのスイッチに・・・」
「そうだ。だが、狼型になると指輪がな・・・」
「外れますね。成程、理解しました。嵌め直すのも狼の姿だと大変ですし・・・なるべく早めに作ってきます」
「急がなくても良いから、頼んだ」
「はい」
お任せ下さい。っと、マルバスは一礼した後、まだ仕事が残っているからと退室して行った。
「・・・よし。コレで指輪問題は解決。明日からの訓練は俺の結界内で封印レベル9から始めるか・・・」
俺の張った結界の中であれば、ナナシが驚いて逃げたとしても直ぐに捕まえられるし、変な怪我をすることも無いだろうしな。
「きゅーん?」
「何でもない。明日は別のやり方で訓練するから、ナナシも頑張れな?」
「くぅん・・・」
「・・・大丈夫。今日は俺のやり方が阿保だっただけ。明日はもっと楽」