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「ところで、リアくん?」
「・・・誰ですか?それは・・・」
「え?いやだなぁ~、アガリアレプトが長いから縮めたんじゃないですか」
いや、俺の名前かよ・・・
しかも、名前の微妙なとこ(アガ『リア』レプト)拾うなし!
「で、リアくん」
「・・・はい」
「マルバスのところに行くんでしたっけ?」
「そうですが?」
「ふむ・・・私も同行しても?」
「何故か聞いても?」
「何故って、楽しそうだから?」
コテンと首を傾げて俺の問いに答えるベルゼビュート様の顔には逃がさないと書いてあった。
大きな溜息が出そうになった時、再び俺の傍に転移の魔法陣が展開された。
この魔法陣を出した魔力の持ち主は、俺の良く知っている者である。
「ベル~、ロアからナナシ盗ったら駄目だよ~?」