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って、違う。
そんなことはどうでもいい。
「いえ、俺の能力の事はどうでもいいんですよ!ソレよりも、魔王様?ナナシを使うって本気ですか?」
「俺様、本気以外の提案しなぁ~い」
ワシャワシャとナナシを撫で続けながら、魔王様は何時ものように告げる。
いや、一旦ナナシから離れろや!
「魔王様、一旦ナナシから離れて下さい。ロアが爆発寸前ですよ」
「しょうがないなぁ~・・・」
アスタロト様に促され、漸くナナシから手を離した魔王様は仕方がなさそうに俺を見上げた。
「・・・処すぞ?」
「あはははっ!ロアこわぁ~い☆・・・っと、待った待ったぁ!真面目になるから、その剣仕舞ってぇえ?!」
据わった目で剣を抜けば、魔王様は慌てて真面目になる。
「で?」
「あぅ・・・はい、えっとですね?」




