第2話 夢の為に物件探しを始めました(7)
だから僕は不動産屋のおじさんへと。
「あ、あの、もしかして、この物件には? お店として使用をしても良い商売と、使用を禁止している商売があるのではないですか?」と。恐る恐る訪ねてみたのだ。
「ええ、実はそうなのですよ。お客様……。私どもの方が、書類の確認不足をしていまして……。実はこの物件は、事務所や倉庫。お菓子や文具などの店舗として使用をする場合は全然問題ないのですが。飲食店として使用される方への貸し出しは控えて欲しいとの要望が、貸し手様の方からありまして……」と。
不動産屋のおじさんは僕へと、相変わらず申し訳なさそうな様子と声色で説明をしてくれて。また直ぐに僕へと問いかけてきたのだ。
「それで、お客様は? 一体何の御商売をなされるおつもりなのですか……?」とね。
「あ、あの、お好み焼き屋をするつもりです……」と。
僕は不動産屋のおじさんへと正直に告げた。
「そうですか……。大変に申し訳ございませんが……。この物件に対して、お客様と貸主様との条件があいませんので。この度の話しはなかったことに……」と。
不動産屋のおじさんが僕へと告げてきたので。
「はい、わかりました……。そして、サヨウナラ……」と。
僕も不動産屋のおじさんへと告げて、お店を後にした。
『さてさた、また一から探し直しだ』と落胆……。
自身の心の中で思いながらだよ。
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