ゴブリンと遭遇
眩い光が収まると、俺とゼノは森にいた。
最高神とかだから出立点は街とかかと思ってたけど、なんスカかコレ?
森はわかるけど、獣道も舗装された道もない。
俺詰んでるわ…
そっととなりに佇む最高神を見てみた。
とてもニッコリしていた。
するとゼノが道無き道を歩み始める。
無論、顎で付いて来いと告げていた。
「ねぇ、びっくりしたかい?カス君君の思ってる通り、少し座標がずれてるけど、まぁ僕が居るから大丈夫大丈夫!」
「…」
「信用してないのかな?…カス君、やはり僕は君に謝罪が必要だね。元々、僕たちは、街道に近い山林に転移するつもりだったんだけどね〜〜、なに分、久し振り過ぎちゃった。ごめんね。」
満面の笑みでの謝罪に対し俺はハラワタが煮えたぎる思いだった。なんせ俺は、最低ステータスをさらに下回るステータスを持っているんだ、たとえ神がいようと危ないやつが出てきたらたとえ強い奴がいようと流れの奴にやられる可能性だってあるとゼノに抗議しようと思った時、ガサガサと藪を掻き分けてそいつは出てきた。
緑の体色に、体に不釣り合いなほどの、デカイ頭そして、その手にはボロボロの剣を持っていた。
そして更に、場が悪くなった。
それらが10体以上うじゃうじゃ出てきたからだ。
俺は、その醜悪な顔そして下卑た声色で俺達に近づいてくるそして、その一体が俺に毒牙を向けてきた。
『ぎゃぎゃぎゃぎゃ』
「ひっ!」
じゅわっ…
緑色のそれは蒸発した。一瞬の事だった。
それよりも、俺は恐怖の方が優っていた。
「えっ…俺は助かったのか…?」
「ニシシ、びっくりしたかい?アレの名前はゴブリンっていうんだよ。カス君立とうか全力ダッシュで逃げるよ!」
するとゼノは、俺の手を掴むとその瞬間、
瞬間俺を引きずるように駆けていくのだった。
「はぁはぁ…」
「君が疲れる事ないだろう?一応言っとくけども、故意の事象ではないからね。フゥ〜〜」
「ゴブリンっていうのは、俺の考えてるやつであってるのか?」
「…意外と落ち着いてるんだね、その割に、腰はガタガタだけどね〜〜、うん大体あってるよ。君の知識のゴブリンと違うところは、一部のメスの個体が繁殖期になると、種族的進化して、人鬼になるんだよ。そして人間や亜人種と交配する。因みに進化により知能も格段に上がってるよ。」
「そ…それって、間違ってエッチしたら、ゴブリンが生まれるって事?」
ゼノはかぶりを振る。
「全然違うよ、その子供達は通称半鬼人と呼ばれているよ。因みに亜人として分類しているし、知能も人種や亜人と遜色ないよ、体色も人種に近いよ、稀に人鬼の血が濃いと、赤みを帯びるけど、ね。」
「質問いいですか?その種族的進化ってのはなんですか?」
俺もその恩恵が受けられるのではと考え始める。とても短絡的発想だけれども
「基本的に、種族的進化は全ての生き物に起こる。魔物がベターなところだね。魔物は、日々が弱肉強食そして環境の変化にも敏感でなければならないからね、その進化とても顕著に現れるんだよ。それに対して、人種や亜人種は進化後の姿形は以前のまんまが多いよ。人という種族は、環境を自分たちで変えれるからね。だから、人種や亜人種は顕著に容姿などが変わらないんだよ。まぁ、見た目はそのままの超人に例えるとわかりやすいかな?」
「あっ、そうなんですね。じゃあ、自分には当てはまらないですね。」
「うん、現状当てはまらないから、生存できるようそっちに思考を振って目的を達成するようにするといいよ。」
「友達集めですよね。」
「うん。…そこから一歩も動いちゃダメだよ。さっきのが、大勢来てるから僕の方向かないでね。君に怖い思いさせないためだから。あと、音も聞こえなくしてるから終わったら教えるから待っててね。」
そういうと、ゼノは俺の後方へ向かって歩み始めた。
そしてソレが終わり、なんとなく、後ろを振り向くと、何もなかった。
何も。
ただあるのは、満面の笑みを向けてくる、最高神ゼノだけだった。
因みに俺は、この現象に示しが付いていた。
「溶かしたんだよね。」
「…」
「俺を守ってくれてありがと。」
「…」
「何か言って!!!!!お願い致します!」
ゼノはニコリと笑うと口を開く。
「カス君、いこうか。」
そして、森を抜けたのは、その一週間ほど経ってからだった。
因みに時間がわかったのは、ゼノから教えてもらってたりする。
神に教えてもらうんだから、対価必要ですよね。
チュートリアル中は絶対言うこと聞くと言うものだ。
簡単そうに見えるだろう、俺からしたら、超がつくほど嫌いだからだ。他人の指図はとりあえず、反発してしまうのを看破されていたため、ゼノにそれを強いられた。
尚、蒸発させられたくないので、したがってるんだ。
因みに、トイレ的な事は自由でした。
主人公のカス君はカスです。そして彼の成長を見守ってください。
因みに、長文だったり短文だったりするので悪しからず。