幕間5.持てる者同士の念話
「おいテンジ、ちょっといいか?」
『お客様がおかけになった番号は、ただいま使われておりません』
「いやいや、ちゃんと使えてるし」
『ただいま、念話に出ることができません。ピーッという発信音が…』
「いやいや、ちゃんと出てるし」
『今夜の私を探さないでください…』
「いやいや、今昼間だし」
『どこか遠くへ行きたい…』
「いいかげんにしろし!」
『いい加減な奴だから、ほっといてください!』
「そんなこと言ってる場合じゃないし! 我輩の四天王が全員やられたし!」
『奇遇だな。うちも大地の蜘蛛がやられたとこだ』
「な、なんだってー!? 確か…そいつって…」
『うん。G細胞を持たせたやつ。拾い物だけどな』
「な、なんだってー!? 何でそんな物が落ちてるんだよ!」
『知らん! 落としたやつに聞け!』
「いやいや、誰がそんな物持ち歩くんだよ?」
『知らん! 知ってるやつに聞け!』
「いやいや、誰がそんなこと知ってるんだよ?」
『さあ? あっ、でも、他にも落ちてるかもしれないよ』
「マジか?」
『マジ。ほら、少し前に流れ星がいくつも落ちたじゃん』
「ああ、そんなこともあったな」
『G細胞は、そこに落ちてたんだよ』
「あり。ちょっくら探してみる」
サブタイトルと名前を修正しました(2019/01/20)
どうやら私の目は節穴だったようですね…。




