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66.俺、いろんなGを考える

「(じゃったら、どこまでなら坊に話していいんですかの?)」


 ノームは天上界と交渉中な感じだ。

 お爺ちゃん、声が漏れてますよ…。


 しばらくかかりそうな気がしたので、俺はルードラを手招いた。


「(なあルードラ、フクザのこと、鳥や猫から何か聞いてないか?)」

「(それがでありますな…)」


 ルードラと話すと無駄に長くなるので要約しよう。

 フクザの外見は普通の人間とのこと。ただし、影はGっぽい虫だそうだ。

 …なんですか? モノアイな宇宙怪獣と三つ首な宇宙怪獣を連れてきてそうなその設定は…?

 俺が怪獣王ならフキダシで配下を偵察に出しちゃうぞ(謎)

 いや、この世界に宇宙怪獣はいないと思ってるけどね。


「(しかし妙だな)」

「(何がでありますか?)」

「(いや、虎や熊が普通の人間を格上と認めたってのがな?)」

「(それは違うでありますよ!)」

「(えっ!?)」

「(巨大Gは、生きとし生けるもの全ての天敵なのであります)」


 なん…だと…?

 生きとし生けるもの全ての天敵って、美少女天才魔道士じゃないのかよ!?


 だが待て、いわれてみれば、その通りかもしれない。

 人間が毒持ち以外の虫を恐れないのは、相手が小さいからだ。

 体躯の差がなくなったら、人間に勝ち目はない。

 バグズ手術を受ければワンチャンあるかもだけど、この世界には無いだろうからな。


「こら坊、それは違うぞ!」

「え゛!?」


 俺の考えを読んだんだろう。ノームがダメ出し。天上界とは折り合いがついたらしい。


「巨大Gが恐れられておるのは、G細胞が原因じゃ」

「G細胞!? まさか、バラと融合してバイオ怪獣になったり、宇宙空間で肩に結晶体がある宇宙凶悪戦闘獣になったという?」

「その通りじゃ。あらゆるものと融合でき、時にオリジナルを超える超生物を作り出す、神のごとき細胞じゃ」


 おおっと。

 Gの意味は違うけど、G細胞の振る舞いは同じでしたよorz。

 なんとなく負けた気がするよ…。

 って待て待て。じゃあ、ワオが戦車と合体したのもG細胞の仕業なのかよ!


「なんでそんな物を巨大Gが持ってるんですか?」

「なんでといわれても…、あのお方の気まぐれとしか言いようがないのう」


 あのお方って、天上界の偉い神様…だよな、たぶん。

 天上界の住人はお約束も熟知してそうだし、ノリもよさそうな印象がある。

 それに、あのお方ってのが俺の夢に出てきた神様だったら、気まぐれで何でもしちゃいそうな気がする。


「なるほど。納得しました」

「じゃろ?」

『じゃろじゃないし!』


 茶目っ気たっぷりなお嬢様っぽい声が頭に直接届いた。

 この声、夢に出てきた天上界の主様の声だよ。

 ノームも同じ声を聞いたようで、背筋がピシッと伸びた。

 まあ、これはあるあるだよね。ついさっきまで、ノームとあれこれ話してたんだろうから…。

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